gyokuzan

江戸中期

食料安全保障の神様

「芋侍(いもざむらい)」はバカにした言い方だが、「芋代官(いもだいかん)」は敬意のこもった呼び名である。「いも代官様」と呼ばれるその人の名を、「井戸平左衛門(いどへいざえもん)」という。大田市大森町に「井戸神社」が鎮座する。明治12年5月2...
江戸後期

フラッターエコーが響く

バラエティ番組の影響だろうか、最近は手をたたいて大笑いすることがあるが、昔はしなかったような気がする。この場合、手をたたくのは相手への称賛ではなく、笑いの身体表現だ。手をたたくという行為には、拍手して喝采するとか、リズムに合わせて手拍子する...
江戸中期

大航海時代を支えた銀山

世界遺産・石見銀山のバスの運転手さんは親切だ。大森代官所跡でバスを降りるとき、「自転車は絶対、借りた方がいいよ」とアドバイスしてくれた。観光マップを手に入れ準備万端だったが、自転車の必要性までは感じていなかった。ま、ここは地元の方の言うよう...
戦国

龍が見守った町の繁栄

馬頭星雲という、よく出来た星雲がある。ばら星雲も秀逸だ。偶然とはいえ、見れば見るほどそう見えてくる。おそらく人は、初めて見るものを、知っている形に当てはめて理解しようとするのだろう。龍は誰も見たことはないはずだが、こんな姿形をしていると誰も...
奈良

国分尼寺の花まつり

4月8日は誰の誕生日でしょうか。歴史人物や今を時めくタレントなど、同じ誕生日の有名人は数あれど、お釈迦さまの右に出る者はいまい。釈迦ことゴータマ・シッダールタは、紀元前463年(紀元前566年とも)4月8日に、現在のネパールのルンビニで生ま...
弥生以前

中新世熱帯事件

「ダマシ」というと詐欺のようだが、犯罪の話ではない。貝の名前である。「キリガイ」という錐のような細長い巻貝があり、「キリガイダマシ」という似て非なる巻貝もある。貝に何らかの意図があったわけでなく、人間が勝手に騙されたと思っているのだ。下の写...
戦国

怪談・播州皿屋敷

芸人とは落語家のことと心得ます。落語は笑いの芸術である。もはや伝説と化している爆笑王に桂枝雀がいる。先日、彼の『皿屋敷』を映像で楽しんだ。その所作といいテンポといい、観客をみるみる作品世界に引き込んでいく。元ネタはご存じの怪談だが、上手くパ...
戦国

恩讐の彼方の鎌倉武士

梶原景時は武家社会成立の恩人である。なぜなら、源頼朝が石橋山合戦に敗れて「ししどの窟(いわや)」に隠れた時、平家方の梶原景時に見つかったが、景時がわざと見逃したからだ。おかげで頼朝は起死回生を果たし、鎌倉幕府を創設していく。このエピソードは...
江戸中期

万骨枯るる朝鮮出兵

秀吉の朝鮮出兵は、韓国ではしばしばドラマや映画になる。国を守った民族の英雄・李舜臣の活躍を描くためである。いっぽう日本では、秀吉政権の汚点であることからドラマ化されることはほとんどないが、2年前の大河『軍師官兵衛』では比較的詳しく扱っていた...
江戸後期

帆布が起こしたイノベーション

帆布は今やおしゃれなアイテムの素材の代表格になっている。トートバッグは丈夫でカジュアルしかも上品で、「倉敷帆布」や「一澤信三郎帆布」というブランドが人気のようだ。その帆布、もとは字面のとおり船の帆だった。日本の帆布は18世紀の末頃に革命的な...