江戸後期

神に祈れば神の声を聴く

江戸時代の後期には黒住教、天理教、金光教と新宗教が生まれ、伊勢神宮へのお蔭参りも盛んに行われた。天候不順など様々な社会不安のもと、人々は現世利益を願って気持ちを落ち着けようとした。浮世絵や瓦版などによる情報伝播も求める心にヒットしただろう。...
江戸前期

待てとおとゞめなされしは

『絵本太功記』では、武智光秀が主君である尾田春長を本能寺で討つが、真柴久吉に討伐されてしまう。そんな名前の人物は日本史上にいないが、誰もが「ああ、あのことね」と理解できる。これはフィクションでして、今おられる方々とも何の関係もございません。...
戦後

並行線敷設で失われた鉄路

気動車がカタンカタンと走る横を、並行して走る車がサァーっと追い越してゆく。時短とかタイパもいいけど、景色を眺めながらぼんやりとするのもまた一興。呑み鉄を楽しむスローライフがしてみたいものだ。今からは想像しにくいが、鉄道が最速の移動手段だった...
明治

大阪相撲で活躍した大鳴戸親方

岡山出身の関取と言えば関脇・鷲羽山だ。小兵ながら土俵狭しと動き回り、多彩な技で観客を魅了した。近年は岡山出身の上位力士をさっぱり見かけない。昭和初期には横綱常ノ花を輩出したことだし、そろそろ大物が現れてもいいんじゃないか。本日はさらに昔、明...
平安

切株が語る菅公の伝説

何でもない木や岩が聖化し、人々が信仰するようになる要因は、特異性と物語性にある。「こんな場所にこんな大きな岩が…」と目を見張る特異性。「この木にはこんな由来があるのか!」という物語性。その物語にしばしば登場する菅原道真。本日の史跡では、どの...
江戸前期

宮本武蔵が修行した山

近年は低山人気で、ご当地アルプスの縦走を楽しむ人が多い。私はそこまで純然たる愛好家ではないが、そこに歴史的な何かがあれば足を踏み出し、これまで和気アルプス、上郡アルプス、用瀬アルプスを紹介したことがある。本日は高御位(たかみくら)山を最高峰...
明治

明治帝と伊藤伯の歩んだ道

先日、両陛下は「くまモン」バッジを付けて、熊本の被災者をお見舞いされた。陛下が国民とともにあるそうした姿が広く受け入れられ、その好感が天皇制を支える基盤となっている。しかし、明治初期には神聖な権威が傷つくのではという懸念もあったようだ。それ...
明治

20年を経て解決された水争い

先日、香川用水記念公園に行き、阿讃山脈を抜けた水が勢いよく流れ出しているのを見た。高松砂漠とも呼ばれた異常渇水を経験した香川県民にとって、一日千秋の思いで渇望していた命の水であった。いっぽう徳島県側では水量が減少することへの懸念が示され、導...
安土桃山

白湯ばかりで茶はないんかい

菊池寛『形』は身形が相手に与える影響を見事に活写した小品である。また、一休禅師は粗末な身形で軽んじられたが、格式高い法衣を纏うと丁重に扱われた。この時、禅師は「お前たちがもてなしているのは、この服だろう!」と喝破した。さらに、水戸黄門は身分...
古墳

古墳に消えたトンボたち

ずっと前に「トンボの文化史 童謡の里たつのにおいて」という秀逸な展覧会があった。「赤とんぼ」の時報が流れるたつの市ならではのこだわりで、人々がいかにトンボを愛してきたかがよく分かった。特にトンボの前立ての兜が印象的で、「頭にトンボなんて、な...