gyokuzan

安土桃山

人にできること、できないこと

手塚治虫『火の鳥』ヤマト編で、殉死の禁止と埴輪の起源にまつわるエピソードが、切なく感動的に描かれていたことを覚えている。このエピソードの元ネタは『日本書紀』にある。垂仁天皇28年11月2日条 今より以後、殉(しぬるにしたが)はしむることを止...
神話

校庭にある神様降臨の地

今年も初詣で神社は大賑わいだった。敦賀市の気比神宮には例年10万人くらいの人出があるというが、初詣客は新年をとりわけ清々しい気持ちで迎えたことだろう。というのも、約30年ぶりに大鳥居のお色直しがあったからだ。年末の30日にくぐり初め式が行わ...
戦後

夢の欧亜国際連絡列車

おそらく宇宙で一番長い鉄道路線は「銀河鉄道」だろう。大銀河本線は地球とアンドロメダを結び、220万宇宙キロメートルの長さだという。宇宙キロという単位は架空だが、とてつもなく長い距離という感じがする。永遠の命を手に入れるため、鉄郎は銀河超特急...
神話

「敦賀」発祥の王子さま

よぉ、久しぶり。元気?と敦賀駅前で手を上げているのは、地元のツヌガアラシトさんである。実はそこまで知り合いではないのだが、彼はいつもこうして親しく迎えてくれる。今日は彼が教えてくれた敦賀の古代史を紹介しよう。敦賀市白銀町の敦賀駅前に「都怒我...
源平

鉄を食べた弁慶の母

武蔵坊弁慶の三大出生地は、和歌山県田辺市、三重県紀宝町鮒田、そして島根県松江市長海町である。同じ人物が三か所で生まれるわけがないが、それぞれに伝承が存在する。もっとも有名なのは、駅前に銅像がある田辺市だ。「弁慶生誕地の碑」や「弁慶産湯の井戸...
江戸前期

銀座にあった本当の銀座

「ザギンでチャンネーとシースー」と業界人が本当に言っていたのかは知らないが、ザキンこと銀座でバブリーな消費をするのは一種のステータスである。ただでさえ煌びやかな街が「銀」という字でいっそうブリリアントに輝く。こんな街のチャンネーはさぞかし美...
明治

銀座煉瓦街の面影

10月4日は「都市景観の日」だという。なぜこの日なのか。美しい都市が完成したとか、景観を守る法律が制定されたとか、そんな記念日ではなく「都市美」(と=10、し=4、び=日)の語呂合わせだそうだ。関連行事として、国土交通省関係の団体により毎年...
源平

斎藤別当にて候ひけるぞや

「むざんやな甲(かぶと)の下のきりぎりす」という芭蕉の句があるが、キリギリスが重い兜に押しつぶされたのかと思っていた。ちがう。兜の下でコオロギが鳴いているのだ。その兜とは…。調べると、そこには諸行無常の世界が広がっていた。「甲」は『平家物語...
幕末

西郷どんの島流し

大河ドラマ『西郷どん』が始まった。鹿児島弁が何言ってるか分からないだとか、初回の視聴率がワースト2位だとか、そんな評判は気にしなくてよい。西郷、大久保、大山、村田、海江田など、維新の英傑の子ども時代を活写し、今後の展開に期待できる秀作であっ...
江戸中期

漂流民から聞いた自分の名前

江戸幕府は海外情勢をどのくらい正確に把握していたのだろうか。例えば、ピューリタン革命で国王チャールズ1世が処刑(1649年1月30日)されたことは、約1年半後の50年8月8日付「阿蘭陀風説書」の次のような報告で知った。日本古文化研究所『阿蘭...