あちこち探訪していると難読地名に出合うことがよくある。このブログでは、深日、周匝、羽衣石、呰部が登場した。難読になったのには理由があり、そこには歴史がある。地名を訪ね、地名にゆかりに深い場所を訪れよう。地域のアイデンティティに触れる旅である。本日の難読地名はこれだ。

岡山市中区四御神に宇野バス「四御神」停留所がある。
岡山駅を利用する方は1時間に2本出る「四御神」行きのバスをよく見かけるだろう。馴染みのある地名だが、バス停に振り仮名はない。「しのごぜ」と読む。
神様に関係ありそうなので、村の鎮守社を訪ねることとしよう。

「大神(おおが)神社」である。三輪明神として知られる大神神社は「おおみわ」と読む。このややこしさが日本語の豊かさであり、奥深さなのである。
両社の御祭神は、大物主神(おおものぬしのかみ、三輪では大物主大神)、大穴牟遅神(おおなむちのかみ、三輪では大己貴神)、少昆古那神(すくなひこなのかみ、三輪では少彦名神)と共通している。四御神の大神神社の御祭神は社頭の案内板から書き写したが、スクナビコナなら昆ではなく毘だろう。
三輪の御祭神は三柱だが四御神は四柱で、上記の神々に加えて三穂津姫神(みほつひめのかみ)が鎮座している。御祭神については江戸中期の『吉備温故秘録』巻之二〇で、次のように紹介されている。
上道郡
大神神社 四御神村 式内の社なり、祭る所の神四座。
一説に、三輪同神といへ共、神名帳に四座とあれば、此四神を祭るといふ是ならんか、又當村を四御神といふも此縁なるか。
延喜式神名帳に「上道郡四座 大神神社四座」と掲載されている由緒ある神社で、広い上道郡内に鎮座する神様4座は、すべて大神神社にいらっしゃるという格式の高さだ。四御神の地名も御祭神に由来するのは間違いないだろう。神さまの里へ今日もバスが向かう。


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