神話

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すみよしさんには負けてまへん

今年は『古事記』編纂1300年で、出雲、淡路島、大和郡山などゆかりの場所で記念イベントが行われているようだ。出雲は国譲り、淡路島は国生みの神話で有名だ。大和郡山は稗田阿礼の出身地ということだ。『古事記』は稗田阿礼が記憶していた歴史物語や伝説...
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投げ飛ばされた石の扉

神話に興味を持ったのは、集英社の学習漫画『日本の歴史』1原始・大和時代「国づくりの英雄」のおかげかもしれない。戦後歴史学は神話を排除してきたが、この学習漫画は歴史物語として子どもが興味を持てるように分かりやすく紹介していた。天照大神の岩戸隠...
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岩を通した皇后の矢

岩には不思議な魅力がある。大きさ、形のよさから微妙に動く岩まで楽しむ要素は多い。その不思議さに神が宿ると考えられたり、英雄と関連付けられたりする。そして信仰の対象となっていく。今日は見事に割れた巨岩にまつわる伝説を紹介しよう。姫路市西脇に「...
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英雄とのゆかりを求めて

伝説とはいつの時代から伝えられてきたのだろう。伝説にもさまざまな種類があるが、おそらくは英雄の物語が最も古いのではないか。英雄が留まり言葉を発した場所に伝説が生まれる。今日のヒロインは神功皇后である。姫路市網干区和久に「神功皇后舩繋岩」があ...
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神武天皇が見た眺め

天子南面す,という都城の構成も,我が家が南向きなのもおそらくは同じ理由だろう。鼎の軽重を問うような不遜な主張をしているのではない。北半球では陽射しが南から入るというだけのことだ。前回紹介した神武天皇の御上陸地の近くに道標がある。私たちも御幸...
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神武天皇御上陸

神武東征がどのような史実を反映しているのか分からないが,海上交通における瀬戸内海の存在意義は理解できる。国を興そうとするカムヤマトイワレヒコは,安全な移動,そして入念な準備のため,瀬戸内海をゆっくりと上って行った。福山市柳津町の貴船荒神社に...
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建国を準備した場所

今年は皇紀2670年である。ちょうどキリのよかった70年前,神武天皇は大いに顕彰された。太平洋戦争開始前の比較的余裕のあった時期である。日向から大和までの神武東征ゆかりの地を訪れる人も多かった。たとえ,それが伝説であっても,そうあってほしい...
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住吉神社の元祖

住吉神社ならどこにでも在る。うちの近くにもある。日本全国に2000余あるそうだ。数ある中でも大阪の住吉大社がよく知られている。ここが本家本元かと思ったら,そうでもないというお話である。宮崎市大字塩路に「住吉神社」がある。創建は第6代孝安天皇...
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みそぎ発祥の地

カケマクモカシコキ イザナギノオホカミ…。子供の頃,町内の子供会で初詣に行っていた。神主さんが祝詞をあげてくれるのだが,その独特の節回しが可笑しくて吹き出しそうになったものだ。神の有難さは大人にならないと分からないものだ。宮崎市阿波岐原町に...
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ひかえおろう

水戸黄門の面白さは,御隠居が実は天下の副将軍だったというギャップにある。では,宴の明かりを焚く下僕が皇子だったら…。『播磨国風土記』が語る貴種流離譚である。三木市志染町御坂に「志染(しじみ)の石室(いわむろ)」がある。ここは日本書紀にも「播...