南北朝 三千の寵愛一身にあり 「悪女」という言葉を知ったのは、中島みゆきの歌が流行った頃だ。タイトルの割には明るい曲調だが、どこか切なく感じるのは「夜明け」を歌っているからだろう。当時は、夜遊びする女だから悪い、と単純な理解しかできなかったが、大人になるにつれ「歴史は夜... 2018.07.09 南北朝
南北朝 楠木正成のガンバリズム 楠木正成の銅像は、いくつあるのか。湊川公園、皇居外苑に続いて、三つ目の大楠公像を見つけた。戦前・戦中の時代には「忠臣の鑑」と称えられ、日本人の象徴的な存在であった。その像があるのは奥河内、南朝ゆかりの古刹である。河内長野市寺元の観心寺前に「... 2018.07.02 南北朝
南北朝 後村上天皇の自負と現実 岡山県の吉備高原に首都機能を移転してはどうか。近年、地質学者が提唱しているそうだ。なんでも、ここは大陸と同じ性質を持つ長期安定陸塊とのこと。ぜひとも、その方向で進めていただきたい。さあ、皇居はどこにするか。我が国の象徴だけに、やはり、ど真ん... 2018.06.25 南北朝
南北朝 国家に貢献した海賊大将軍 「海賊」はマンガか映画の中にだけ登場するのかと思ったら、法律にも登場する。「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」は、ソマリア沖やマラッカ海峡での海賊襲撃に対処するために、平成21年に制定された。もちろん瀬戸内海での海賊行為にも対... 2018.04.07 南北朝
南北朝 首から上に効き目がある首塚 「足さえやられていなければ…」と無念の言葉を残して討死した戦国武将、宇喜多基家は今、足の神様として信仰されている。平家方の武将、平景清が負傷した目を洗って治したという洞窟には、目の神様が祀られている。さて今回紹介する神様は、身体のどこに御利... 2018.03.25 南北朝
南北朝 いかやうにしたるがよきものぞ 来年春、皇太子殿下が譲位によって第126代天皇となられる。皇位が安定的に継承していくことは、誠に喜ばしいかぎりだ。だが歴史をたどれば、泥沼のような皇位継承もある。本日は、第97代天皇に数えられるはずであった悲劇の皇太子と、その異母兄で武士の... 2018.02.05 南北朝
南北朝 皆立すくみにぞ死たりける 仕事で立往生することはよくあるが、本来の「立往生」は、立ったまま死ぬことである。弁慶は義経を守るため衣川で獅子奮迅の働きをし、全身に矢を受け敵を睨み据えながら、立ったまま死んだという。世にいう「弁慶の立往生」である。「死んでもラッパを口から... 2017.12.20 南北朝
南北朝 百世之下をして凛然と興起せしむ 私が子どもの頃には仮面ライダーカードやブルースリーカードを集めていたものだが、今の人は「マンホールカード」を集めているらしい。国民的ヒーローがマンホールに取って代られるとは想像すらできなかった。いやしかし、マンホールもよく見ると優れたデザイ... 2017.09.17 南北朝
南北朝 岩から出現した地蔵尊 「美男におわす 夏木立かな」と与謝野晶子が詠んだ鎌倉大仏のように、三次元の仏像にはオーラを感じさせる存在感がある。だがそれ以上に、レリーフである二次元半の仏像にリアリティを感じるのは、なぜだろうか。私たちは三次元の仏像を、丸ごと人為の造形と... 2017.08.28 南北朝
南北朝 土地の名付け親は南朝落武者 チキンラーメンを開発した日清食品の安藤百福(ももふく)は、亡くなった平成19年に「正四位」に叙された。元東京都知事の青島幸男、映画監督の市川崑、俳優の大滝秀治も正四位である。三位、四位、五位など、運動会じゃあるまいし、個人(しかも故人)の序... 2017.08.14 南北朝