gyokuzan

平安

絶えて桜のなかりせば

夕陽が美しいのは,まもなく沈んでしまうからだ。人が精一杯生きるのは,限られた命を大切にするためだ。そして,桜が美しいのは散りゆくがゆえだ。枚方市渚元町に「渚院址」があり,フェンスで保護されている。ここで,かの名歌は詠まれたのであった。『伊勢...
鎌倉

地上の星,地上の橋

都市部に暮らしていると,天の川は遠い存在である。もう何年も前のことだが,街の灯りが邪魔しない山間部で天の川を目にした時には随分感心したものだ。天の川にかささぎが群れ集まって橋となり,牽牛と織女との橋渡しをするという伝説は,絵になる美しさだ。...
明治

明治天皇のデビュー

明治の御代は,良きにつけ悪しきにつけ大発展の時代である。その意味で明治天皇は「大帝」と呼ばれるに相応しい。その大帝のデビューは,旧幕府へのデモンストレーションであった。枚方市三矢町の淀川左岸水防事務組合の構内に「明治天皇御晝餐所」の石碑があ...
江戸中期

国防の先人

時代遅れの人は珍しくもないが,時代より先に進んだ人は歴史に名を残す。時代に先んじていることは後世の人が判断するのであって,その名誉を存命中に享受することはできない。仙台市青葉区子平町の金台山龍雲院に「林子平墓」があり国指定の史跡となっている...
江戸前期

逆臣の門

忠臣か逆臣か,見る人の立場や解釈によって評価が分かれる。利己的な権力欲によって反逆することもあれば,君側の奸を除くという大義のために挙兵することもある。もっとも,自分のためだと称して反逆する者はいないから,その真意をどう解釈するかが問題とな...
特集

足の神様となった戦国武将(八浜合戦・下)

信ずる者は救われる。信仰とはそういうものだ。信仰に科学はいらない。だが,由緒はあったほうがよい。歴史の持つ重みは一朝一夕には生じないからだ。玉野市八浜町大崎に「與太郎(よたろう)神社」がある。この神社は、足の神様として現在も多くの方の信仰を...
特集

毛利VS織田の最前線(八浜合戦・中)

史跡の中でも古戦場は想像力を必要とする。なぜ、この場が決戦場となったのか。兵はどの方向から激突したのか。そして、それはTVドラマの合戦シーンと同じなのか。玉野市八浜町八浜の両児山公園に「八濱城址」と刻まれた石碑がある。一般には両児山城と呼ば...
特集

謎の前哨戦、麦飯山の戦い(八浜合戦・上)

遠くから見ると“にぎり飯”のように見える山、だから麦飯山(むぎいざん)という。(河井康夫『玉野の地名と由来』より)なるほど三角形をしているが、それほど美味しそうな姿ではない。それよりも、麦粒のように二つの山があるから麦飯山ではなかろうか。い...
江戸前期

戦国の遺風

原野で遺骸のない棺を焼いて,その灰を埋納して塚を築く。葬送儀礼は各地で特色があるが,中でも東北の雄,伊達家の儀礼は独特だった。仙台市青葉区新坂町の増上山大願寺に「伊達政宗灰塚」がある。土塁と周壕があって古代の古墳のようだ。政宗は寛永13年(...
明治

学都仙台の細菌学者

まだ上下水道が整備されていなかった昔,赤痢の流行はよくあることだった。その病原菌を発見したのが,教科書にも登場する志賀潔である。彼が発見した赤痢菌は「志賀菌」と呼ばれている。決してイジメではなく,名誉ある名称である。仙台市青葉区北山一丁目の...