鎌倉

鎌倉

猿のバケモノを退治した物語

人生で初めて買った古典が新学社文庫『今昔物語集・宇治拾遺物語』だ。学校の斡旋で買ったから、金を出してくれたのは親だ。今は手元にないので、本日紹介の説話が載っていたか定かでない。今回記事を書くにあたって熟読すると、あまり子ども向けではないよう...
鎌倉

国境の長い坂道を越えると

助動詞「~だ」は、関西では「~や」であり、山陽では「~じゃ」となる。「味の宝石箱や~!」「味の宝石箱じゃ~!」と、ニュアンスの違いは歴然としている。その境目はどこなんやろ?本日はその場所をレポートしようと思うんじゃ。岡山県備前市三石と兵庫県...
鎌倉

河童伝説発祥の地

かっぱっぱ ルンパッパ~のかっぱ黄桜のCMソングを憶えておられよう。いけるけるけるケロップとか、少々意味不明な歌詞とメロディにはどこか中毒性があり、頭の中でヘビーローテーションを始めてしまう。子どもの頃の話である。河童はテレビの中だけでなく...
鎌倉

鎌倉幕府、九州を掌握

大河『西郷どん』は、いよいよ西南戦争へと向かっていく。薩摩藩が鹿児島にあったから、西南戦争が鹿児島で勃発したように思われているが、そうだろうか。私は九州だから反乱がおきたのではないかと思う。神武天皇東征に始まり、磐井の乱、藤原広嗣の乱、尊氏...
鎌倉

馬を飼わなくなった理由

「元寇」は今や歴史の一場面であるが、当時は国家の存亡のかかった一大決戦であった。特に激戦地となった九州北部では、その記憶は長く語り伝えられ、やがて伝説と化していく。本日は、苔むした五輪塔が奏でるレクイエムに耳を傾けよう。武雄市武雄町大字富岡...
鎌倉

恋人の菩提を弔った巨塔

何とか御前という人名でもっとも著名なのは、源義経の愛妾、静御前だ。この時代には「御前」と呼ばれる女性が多く、木曽義仲の愛妾は巴御前、平清盛に寵愛された白拍子は仏御前、源頼朝のお母さんは由良御前という。また、胎内市で有名な勇婦に板額御前という...
鎌倉

神前に真砂をになひたまふ

旅をしていると、どう解釈してよいのか分からないモニュメントに出会うことがある。抽象的な造形なら都市デザインに溶け込んで気にならないが、今日紹介する群像は実に具体的だ。ポーズがキメキメの人物なら偉人像だと分かる。しかし、この群像は作業風景にし...
鎌倉

天皇と播磨の娘の物語

歴史用語であった「上皇」が現代に復活する。「上皇后」という呼称もできる。秋篠宮さまは「皇嗣殿下」と呼ばれる。有識者会議で皇室の在り方の方向性が固まったようだ。誠に喜ばしいことである。しかし、肝心の皇位継承問題は棚上げされたままで、何ら議論は...
鎌倉

我、日本の柱とならん

政教分離に敏感な現代日本から見ると、アメリカ大統領が聖書の上に手を置いて宣誓したり、イギリス国教会という宗教があったりと、政治と宗教の距離が意外に近いことに驚きを覚える。我が国でも、その長い歴史を振り返ると、政治と宗教は普通に結びついていた...
鎌倉

衆生を救う仏心の大きさ

「大きいことはいいことだ」と、山本直純がオーバーアクションで楽しませてくれる、チョコレートのテレビCMがあった。折しも重厚長大産業を基盤とした高度経済成長期であり、当時の人々の感性に実に合っていた。今はコンパクトでスマートなものが好まれるの...