神話

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よろこびたまふ御心あり

応神天皇は吉備から迎えた妃、兄媛(えひめ)の後を追って、アハヂシマからアヅキシマへと向かった。アハヂは淡路で、アヅキは小豆である。小豆島(しょうどしま)を「あずきじま」と呼ぶのは冗談だと思っていたが、歴史的には正しい読みだったのだ。そのアヅ...
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お守りに火打石をくれた人

時代劇で主人が外出する際に、奥さんが「無事で帰ってきておくれよ」と切り火を打つシーンがある。火花で清めるということなのだろう。そういえば、「かちかち山」も火打石の音である。こちらは縁起でもない、ウサギがタヌキに火をつけようとしていたのだ。火...
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神の宿る島を望む

神社の境内に「伊勢神宮遥拝所」が置かれていることがある。「遥拝(ようはい)」とは遠くから拝むことで、遠く離れた場所からも伊勢神宮に拝礼できるのである。戦時中は宮城遥拝が全国各地のみならず日本の占領地でも行われていた。要するに、神聖なるものに...
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伊勢神宮はかつて伊勢になかった

伊勢神宮はなぜ伊勢にあるのか。伊勢にあるから伊勢神宮ですよ、という答えを求めてはいない。最高の格式を有する神社が、なぜ伊勢にあるのかを問うているのだ。天皇の本拠地は大和にあった。ならば、大和の神社が最高クラスに位置付けられるのが自然だろう。...
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亀に乗った水先案内人

auのCMで桐谷健太扮する浦島太郎、浦ちゃんが「海の声」を唄っていた。いい声で実にカッコいい。桃太郎、金太郎とともに三太郎と呼ばれているが、昔話として最も歴史が古いのは浦島太郎である。浦島太郎は亀に乗って竜宮城と浜辺を往復する。イラストでも...
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地上に下ろされた天の浮橋

ブログ開設以来の総アクセス数が16万を突破しました。ご覧くださり、ありがとうございます。天橋立はよくできた観光地で、「眺めよし」、「味よし」、「御利益よし」の三方よしに加え「レジャーよし」と、訪れる人の期待を裏切ることはない。私に言わせれば...
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「うきは」の由来は盃?葉っぱ?

酒を目で呑むのが好きで、瓶のラベルを眺めたり酒器を愛でたりしながら陶酔している。食事の快楽における器(うつわ)の割合はどれくらいか。けっこう大きな割合になるのではないか。器は食べれないのにおいしいのである。うきは市浮羽町浮羽に「浮羽島御所阯...
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人食い魚を退治した皇子

むかし「瀬戸内海に大きな悪魚がいた」という。その大きさは島ほどもあり、船を沈めて人を食ったという。まったく人を食ったような話だが、そこが伝説の面白さだ。姿は『金毘羅参詣名所図会』巻四に収められており、いかにも獰猛で悪さをしそうだ。しかし、よ...
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シーボルトも見た謎の浮石

「浮石」という面白いモニュメントが登米市の「かがの公園」にある。なんでも1.9トンもある巨大な球形の石がクルクル回りながら流れ出る水の上に浮いているという。パスカルの原理を応用しているらしいが、よく分からない。おそらくはテコの原理みたいなも...
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神武天皇の皇后さまのお墓

数字13に思いを込めるのは洋の東西を問わない。13日の金曜日を始め西洋では忌むべきイメージがあるが、我が国においては吉数と見る向きが多い。そもそも大阪には「十三」という地名がある。十三参りは、生まれた年の干支が初めて巡ってくる数え年13歳を...