江戸前期 かたみにつめる峰の早蕨 『源氏物語』は世界最古の長編小説である、とどこかで聞いたことがある。日本人にとっては誇らしいことだが、世界の人々にも共通の認識なのだろうか。日本人でさえ時代によって様々な読み方をしてきた。この物語がどのように受容されてきたかは、それだけで歴... 2011.11.16 江戸前期
江戸前期 歴史的な言い掛かり いよいよNHK大河ドラマ『江』が面白くなってきた。徳川と豊臣の最終決戦を登場人物のキャラをうまく立たせてドラマチックに描き出そうとしている。家康による豊臣いじめで淀殿がますますいきり立ってきた。片桐且元は随分と苦悩していた。そんな人間模様を... 2011.10.23 江戸前期
江戸前期 旗本になった武田氏 勝頼自害してのち、武田の子孫は長く絶えにけり。天目山の戦いで戦国大名武田氏は滅亡する。ライバルであった上杉氏は近世大名として存続するが武田氏は歴史の舞台を去る。しかし幕藩体制の中で存続した武田一族もいたようだ。今日紹介するのは旗本の武田氏で... 2011.09.24 江戸前期
江戸前期 さんまは目黒に限る さんまを焼く匂いほど、食欲中枢を刺激するものはない。ビールがプハぁである。生きる喜びを改めて感じるだろう。幸せとは意外に身近にあるものなのだ。ただ「さんま祭り」というイベントはどこにでもあるわけではない。かつて根室でさんま祭りに参加して感動... 2011.08.24 江戸前期
江戸前期 八丈島に生きた五大老 「うきうきクラブ」という、一見のうてんきな名前の団体が、岡山商工会議所内に存在する。しかし、よく考えていただきたい。岡山で「うき」と戦国マニアに問えば、即座に「宇喜多」と答えるであろう。そう、「うきうき」とは、高揚した気分ではなく、お猿の鳴... 2011.08.12 江戸前期
江戸前期 冥土の旅の一里塚 マラソンの君原選手は苦しくなると「あの電柱までは」と手近な目標を立てて走ったという。おそらく江戸時代の旅人も一里塚にたどり着くと「ここまで来たか」と振り返ったに違いない。電柱であれ一里塚であれ、人が足を前に進めるうえで目印の役割は大きい。長... 2011.07.18 江戸前期
江戸前期 今日は何の日、佃煮の日 その日は東京湾大華火祭の日だった。勝どきの辺りだったか自転車で花火を見に行った。もちろん最初から飲む気でいた。ビールは何でもよかったが、つまみはこだわってみたかった。佃島を通る。ここにきて佃煮を買わなかったらモグリだろう、と自分に言い聞かせ... 2011.06.29 江戸前期
江戸前期 カエルが飛び込んだ場所 古池や蛙飛こむ水の音この句を俳画にすると面白い。ある人はカエルが飛び込む瞬間を描くだろうし、ある人は飛び込んだ後の水の波紋を絵にするだろう。また別の人は音に気付いた芭蕉の!を表現するだろう。イメージが湧き、動きがあって、音がする。まさに俳句... 2011.06.21 江戸前期
江戸前期 元禄の紀伊國屋、昭和の松下 紀伊國屋といえば、小さい頃からよく行った本屋さんだ。紀ノ国屋といえば、オリジナルバッグが有名な高級スーパーだ。東京土産に買って帰ったことがある。紀文といえば、ちくわ、かまぼこにはんぺんだ。うちの近所のスーパーでもよく置いてある。そして、本当... 2011.06.18 江戸前期
江戸前期 奥の細道の起点 国語の教師で奥の細道ゆかりの地を巡る旅を何年間にもわたってやっている人がいた。月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり、人生は旅そのものJourneyであることを実感しようとしていたのだろう。江東区深川2丁目に「採荼庵(さいとあん)跡... 2011.06.11 江戸前期