江戸前期

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理数系殿様と人柱伝説

「日本三名橋」は江戸の日本橋、長崎の眼鏡橋、そして岩国の錦帯橋だという(『雑学・日本なんでも三大ランキング』講談社+α文庫)。日本橋は見る影もないが、眼鏡橋は絵になる。錦帯橋はさらに壮観だ。『旅の科学』(松川二郎、有精堂書店、大14)という...
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いいじゃん、やんちゃ姫

見たことはないが、愛知県新城市の市政番組「いいじゃん新城」にはマスコットキャラクターがいる。姫だるまのような愛らしい姿をした「亀姫」である。この姫、実は徳川家康の長女で、長篠の戦で功績を上げ新城城主となった奥平信昌の妻である。新婚時代から1...
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天守のない名城

今回で600記事となった。酒を呷って旅を続けブログを綴れることができるのも天神地祇のおかげである。記念の記事は加納城である。とはいえ、決め打ちで訪れたわけではなく、宿から歩いて行ける範囲にあったから行ったまでのこと。その偶然の出会いが史跡巡...
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笠がよう似た菅笠が

井原西鶴『好色五人女』に登場するお夏、おせん、おさん、お七、おまんのうち、最も有名なのは八百屋お七で、二番目がお夏清十郎だろう。姫路の夏のイベントに「お夏清十郎まつり」がある。毎年8月9日に実施され、昨年までで64回を数えている伝統行事であ...
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大石内蔵助お気に入りの庭

元禄赤穂事件(忠臣蔵)の主役、大石内蔵助のリーダーシップ、危機管理能力、そして駆け引きの上手さには感心させられる。確かに偉大な人物だと思う。しかし、考えてみるがよい。彼を歴史の表舞台に引き出したのは、主君・浅野内匠頭の刃傷事件である。普通あ...
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赤穂で続いていた浅野家

元禄14年(1701)の浅野内匠頭(たくみのかみ)の殿中刃傷事件により、赤穂藩はお取り潰しとなった。家老・大石内蔵助は内匠頭の弟・大学によるお家再興を期待していたが、それもならず、同志とともに討ち入りに及ぶ。大学は広島の浅野宗家にお預けにな...
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武蔵と養子の三木之助

大河ドラマの視聴率がいつも話題になる。当の脚本家や演出家にとっては気が気でないだろう。「平清盛」は散々だといわれたが、よくぞあそこまで描いてくれたと私は感謝している。「八重の桜」も伸び悩んでいるという噂が聞こえてくるが、佐幕派の頑張りに期待...
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福をもたらした郷土開発の父

広島県福山市の市章はコウモリの形をしている。黒いコウモリのシルエットはハロウィンを思い起こさせるが、もちろん関係がない。コウモリは漢字で「蝙蝠」と書くが、その「蝠」は縁起のいい「福」に通じるとされる。さらにコウモリのシルエットを「山」という...
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京極伊知子の旅

丸亀城バサラ京極隊というスタイリッシュな武将と姫から成る集団がいる。カッコいい活劇を披露した後に記念撮影をさせてくれるので、戦国が好きなうちの子どもと一緒に撮ってもらった。気に入ったのは「バサラ京極」というネーミングである。有名な戦国BAS...
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阿国から團十郎へ

今月3日に十二代目市川團十郎が亡くなった。「勧進帳」の弁慶役をテレビで見たことがあるばかりだが、歌舞伎の持つ迫力と美しさを見事に表現する名優であった。これまで歌舞伎に関心を払うことなく過ごしてきたが、近年になって興味が湧いてきた。そんな折の...