江戸前期

江戸中期

水害と一揆を語り伝える石碑

歴史は語る人があってこそ存在する。私たちは日々歴史を生きているわけだが、見聞きしたことをすべて叙述しようとは思わない。であれば、語られることのなかった数多の歴史が存在することだろう。本日は語る人あればこその貴重な出来事を紹介する。延宝の大水...
江戸前期

世界に認められた閘門式水門

租借とは何だろうか。借りるのだから自分のものではない。相手から返せと言われることがある。しかし永久租借であれば、永遠に返さなくてもよい。「パナマ運河地帯」がそうだった。アメリカはこの地に総督を置いて支配していたが、カーター大統領の英断により...
江戸前期

小堀遠州一族と備中とのゆかり

「大坂幕府構想?」あったかもしれない別の歴史像が話題になったことがある。大坂城の再建担当となった小堀遠州が義父・藤堂高虎に宛てた寛永三(1626)年12月17日付の書状に「大坂ハゆく/\ハ御居城にも可被成所ニ御座候」とある。将軍の居城として...
江戸前期

淫祠邪神を排除する

寛文の三名君、保科正之、徳川光圀、池田光政に共通するのは、学問好きな性格と宗教政策である。儒教を篤く信仰し、既存の寺社を整理した。人々を惑わす淫祠邪教を取り締まり、宗教を通して人心を掌握しようとしたようだ。三人のうちで最も急進的だったのが池...
江戸前期

謎の切支丹武将の隠棲伝説

大坂の陣で秀頼を守った五人衆とは、真田信繁、後藤基次、毛利勝永、長宗我部盛親、明石全登である。敗者の最期は、真田と後藤が討死、毛利は秀頼介錯後に自害、長宗我部は捕縛後に斬首であった。ただ明石全登、通称掃部(かもん)のみ逃亡に成功したという。...
江戸前期

背負われた殿様が休んだ岩

増田長盛といえば豊臣政権五奉行の一人、関ヶ原で西軍についたものの命だけは許されたが、その後の大坂の陣で子の盛次が大坂方についたため自刃させられた。いっぽう本日の主人公、伊東長実は大坂の陣で大坂方についていたものの、許されて領地まで与えられた...
江戸前期

大石りくの実家とその主家

ねとらぼ調査隊が昨年4月に実施した調査「テレビドラマで大石内蔵助を演じた歴代俳優で一番好きなのは?」で、トップ3は里見浩太朗「忠臣蔵(1985)」、二代目中村吉右衛門「忠臣蔵~決断の時(2003)」、五代目中村勘九郎「元禄繚乱(1999)」...
江戸前期

熊沢蕃山のふるさと

「憂きことのなほこの上につもれかし限りある身の力ためさん」という古歌は、時に山中鹿介の作と誤り伝えられる。おそらく「願はくは我に七難八苦を与へたまへ」と混同されているのだろう。古歌の作者は熊沢蕃山が正しい。偉大な陽明学者熊沢蕃山の名は、岡山...
江戸前期

家康の孫、岡山の殿様となる

「わたしゃ備前の岡山育ち、米のなる木をまだ知らぬ」という少々謎めいた歌で知られる岡山藩。ずっと池田氏がお殿さまだったが、二代までは分家で三代目に国替えによって本家が入って来た。本日は初代と二代のお墓を紹介する。お墓もすごいし、エピソードもす...
江戸前期

現存する城郭御殿・番外編

お城の象徴である天守でホンモノなのは全国に12あるが、普段使いの御殿で現存するのは4棟のみだという。本丸御殿は高知城、川越城、二の丸御殿が二条城、掛川城である。このうち川越城については「中学生がバレーをした本丸御殿」でレポートした。本日の御...