明治

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雲をつらぬく鉄の橋

余部の鉄橋は『夢千代日記』の頃から知っていた。その後、列車転落事故や新橋への架け替えもあったが、行く機会もないまま遠い国の出来事のように感じていた。一昨年の夏、鳥取から湯村温泉を訪れた時、余部が意外に近いと分かって足を延ばした。紺碧の空と海...
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石畳の残る歴史の道

我が国で一番長い国道は何号だろうか。普段よく利用する2号は長い印象を受ける。旧山陽道を継承し、大阪から北九州を結ぶ。もちろん全線走破したことはない。旧東海道を継承した国道1号も長そうだ。もっと長いのは旧奥州街道を継承した国道4号だが走ったこ...
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唱歌の父ここに生まるる

勧善懲悪は庶民の夢だ。真面目に働いてりゃ、いつかいいことあるだろう。ここ掘れワンワンがやってきてご褒美をくださるに違いない。そう思っている。反対に、悪い奴らには何らかの報いがあってほしい。特に政治家やその取り巻きが都合が悪くなると発する「記...
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児島高徳とオッペケペー

権利幸福嫌いな人に 自由湯(じゆうとう)をば飲ましたい オッペケペ オッペケペ オッペケペッポ ペッポッポー自由民権運動の気運の高まり、あるいは大衆が楽しんだ流行歌の代表例として「オッペケペー節」は、教科書に登場するほどよく知られている。こ...
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武士の魂を守った男

刀は武士の魂であると言われる。確かに武士が刀を持たねばただの人だが、そんな見た目の問題でもあるまい。昨今の刀剣ブームを見れば、やはり魂を揺り動かす何かがあるのだろうと思う。刀身の煌めきだろうか、切先の鋭さだろうか、それとも刃文の妖しさだろう...
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嗚呼、庚午事変150年!

50の国・地域が批准し、核兵器禁止条約が来年1月に発効する見通しとなった。核保有国に加えて唯一の被爆国である日本も参加しない条約にどれほどの実効性があるのかは疑問だ。それでも支持する人々は「歴史上の正義に立っている」と主張している。正義の立...
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あまりは庄屋のもうけぢゃ

住民投票が近付く大阪都構想では、推進派が「安全・安心で豊かな住民生活ができますよー」と訴えているが、甘言を弄する、とは権力者のよくやることだから気を付けたほうがよい。大阪維新ではなく明治維新の際に新政府が「年貢半減」と言って、民衆の気をひき...
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日本現役最古の道路橋

オリンピックスタジアムこと国立競技場で来夏、本当にオリンピックが開催されるのだろうか。仮に開催されたとしてもマラソン選手がこの競技場にゴールすることはない。せっかくだから、幻のマラソンコースを記念に記録しておくことにしよう。国立競技場→富久...
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小泉八雲の新婚旅行

古池や 蛙飛び込む 水の音The old pond, aye! / And the sound of a frog / leaping into the water.これは明治のお雇い外国人で東京帝国大学教授のバジル・ホール・チェンバレンに...
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養蚕業の普及功労者

皇后さまは今月11日、皇居内の紅葉山御養蚕所で「御養蚕始の儀」に臨まれた。蚕の品種は純国産種の「小石丸」である。高級だが生産性が低いため、御養蚕所の他にはあまり飼育されていないそうだ。本日はかつて日本の主要産業であった養蚕業の普及についての...