戦国

戦国

古今集の奥義を伝授する

茶道、華道、書道など、さまざまな芸道があるが、近代になって衰退したものに歌道がある。もちろん短歌の愛好家は多いが、和歌を詠む技法や作法の継承を目的としているわけではない。皇族方のたしなみに「お歌」がある。毎年初めの歌会始で披露されており、若...
戦国

歌で城を取り戻した話

民主主義の要諦は、多数決ではなく熟議である。にもかかわらず、議論のないままに消費税の使途変更が、安倍首相最大の選挙公約となっている。「選挙はまさに民主主義における最大の論戦の場だ」と首相は言うが、そもそも選挙は、自分の主張をアピールして票を...
戦国

それがしに守らしめたまへ

平成十五年(2003)は江戸開府四百年、同二十二年(2010)は名古屋開府四百年であった。江戸は幕府が開かれて400年、名古屋は清州越しと名古屋築城から400年となったのだ。安土桃山から江戸初期にかけては、築城あるいは城下町建設ラッシュだっ...
戦国

室町の賢い女性政治家

女性が主人公の大河ドラマは視聴率がとれないというジンクスがあるそうだ。『直虎』も少々心配ではあるが、我が家の一部の者は欠かさず見ている。後世、大老を輩出する井伊家も、先行き不透明な戦国の世にあって必死で生きる道を模索している。それは現代人と...
戦国

伊勢神宮の宗教戦争

「目には目を、歯には歯を」と云へることあるを汝ら聞けり。されど我は汝らに告ぐ。悪しき者に抵抗(てむか)ふな。人もし汝の右の頬をうたば、左をも向けよ。「なんぢの隣を愛し、なんぢの仇を憎むべし」と云へることあるを汝等きけり。されど我は汝らに告ぐ...
戦国

龍が見守った町の繁栄

馬頭星雲という、よく出来た星雲がある。ばら星雲も秀逸だ。偶然とはいえ、見れば見るほどそう見えてくる。おそらく人は、初めて見るものを、知っている形に当てはめて理解しようとするのだろう。龍は誰も見たことはないはずだが、こんな姿形をしていると誰も...
戦国

怪談・播州皿屋敷

芸人とは落語家のことと心得ます。落語は笑いの芸術である。もはや伝説と化している爆笑王に桂枝雀がいる。先日、彼の『皿屋敷』を映像で楽しんだ。その所作といいテンポといい、観客をみるみる作品世界に引き込んでいく。元ネタはご存じの怪談だが、上手くパ...
戦国

恩讐の彼方の鎌倉武士

梶原景時は武家社会成立の恩人である。なぜなら、源頼朝が石橋山合戦に敗れて「ししどの窟(いわや)」に隠れた時、平家方の梶原景時に見つかったが、景時がわざと見逃したからだ。おかげで頼朝は起死回生を果たし、鎌倉幕府を創設していく。このエピソードは...
戦国

空飛ぶ菅原道真

今年、太宰府天満宮の飛梅は1月9日に開花したそうだ。都から一夜にして大宰府に飛んだという「飛梅(とびうめ)」。その飛距離600km余り。時速100km程度か。推進力となったのは、道真公を慕う思いであった。念ずれば花開く、というより、飛んでい...
戦国

河合氏が築いた城

カワイという地名は全国にあり、川と川との合流地点に位置している。地名として大きいのは奈良県の河合(かわい)町である。この町の川合(かわい)のあたりでは、大和川が曽我川などいくつかの川と合流している。駅では、JR青梅線に川井(かわい)駅がある...