戦国

戦国

よく軍機を調え芸州には赴きたまへ

唐の太宗李世民の言行録である『貞観政要』は、リーダー論として現代の経営者によく読まれている。ポイントの一つは諫言を受け入れること。太宗に魏徴という家臣がいた。貞観十三年、天下は太平だが、おごりが目立つようになってきた。これを憂えた魏徴は十か...
戦国

元就が封印したつらい記憶

骨肉の争いとはよく言ったもので、骨と肉が争ったら身体がぶっ壊れてしまうだろう。豊臣秀吉と秀長兄弟のように仲良く天下統一に邁進すればよいが、足利尊氏と直義兄弟のように誰が敵味方か整理できないのは困る。一番悲劇的なのは後継者争いの当事者になるこ...
戦国

三浦義村の子孫、作州勝山で殿様となる

大河『鎌倉殿の13人』では、山本耕史演じる三浦義村が常にキーパーソンとなる。最後まで生き残るのは、こういう男なんだなと思わせる。しかし、この三浦氏も義村の子の代に滅ぼされてしまう(宝治合戦)のだから、鎌倉の権力闘争は本当に怖い。本日は三浦氏...
戦国

笠岡で出逢った巨匠二人

芭蕉といえばよく旅をしている印象が強いが、意外にも西国には来ていない。「詩歌の聖地(柿本人麻呂・前)」でレポートしたように、明石が最西端の足跡である。これに対して、芭蕉が尊敬する宗祇は、奥州のみならず九州にも旅している。本日は九州に行きがて...
戦国

伯耆守護家のふるさとの山

「ふるさとの山はありがたきかな」と詠った啄木がすごいのは、誰もが日頃思っていることを言葉にしたことだ。曖昧模糊とした思いが明確になる爽快感。天才なのは雲ではなくて啄木自身なのだ。私にとってふるさとの山は「金甲山」である。兜のような美しい山容...
戦国

竹内(たけのうち)一族の堅城

武道は高校時代に選択授業で柔道をやっただけだ。その時わかったのは、組むなら上手い奴と組め、ということである。同じくらい下手だともつれて危険だ。それに対して柔道部は瞬殺してくれるので、心地よく宙を舞うことができる。そんな調子だから武道を語る資...
戦国

異国に没した国人領主

1日の平均アクセス数が150に達しました。これもみなさまのおかげと感謝し、今後いっそう精進してまいります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。何年か前に同僚の江原さんが「うちの先祖の城が美咲にある」と言っていた。ずっと前に同僚だった旧姓...
戦国

比婆山からから東城へ帰るみちで

城跡と桜のコラボレーションは弘前城などいくつも名所があるが、すべて近世城郭である。春に天守や石垣が華やかに彩られているのを見れば、酒の一杯でも所望しようかという気になる。本日は近世ではなく戦国の山城に立つ一本の桜を紹介しよう。花の時季にはひ...
戦国

美作や国人領主が夢の跡

城は山城→平山城・平城と変遷した。山城は戦時に立て籠もる砦だが、平山城や平城は領国支配の拠点であり周囲に城下町が整備された。平山城の代表例は姫路城、彦根城、松江城、犬山城などで、いずれも天下の名城として国宝に指定されている。本日紹介するのも...
戦国

久米南町指定城跡三選

岡山県の面積の中心点は加賀郡吉備中央町案田だから、町が「中央」と名乗るにふさわしい。久米郡に中央町があったが、それほど「中央」でもなかった。その南に久米南町があり、比較的「中央」なイメージがある。中央は格好いい感じがするものの、周辺部から狙...