安土桃山

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石に書かれた経典

昨今のイスラム国やウクライナをめぐる世界情勢、深夜の少年殺害事件、農水大臣辞任に至った政治腐敗などのニュースを見聞きしていると、「世も末だ」とこぼす方も多かろう。そりゃそうだ。現在は末法の世なのである。しかも今に始まったことではない。永承七...
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中国大返し異聞

本能寺の変から中国大返しを経て山崎の戦いに至る過程は、日本史上もっとも人気のあるハイライトシーンである。3日の大河「軍師官兵衛」は関西地区で20%超えを達成したという。このドラマティックな展開の仕掛人は明智光秀である。真面目だが悲運なこの武...
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地名「福岡」発祥の太宰府

本能寺の変から中国大返し、次回は清須会議と大河ドラマ「軍師官兵衛」がクライマックスに達している。それでも、関ヶ原の戦いの折にも官兵衛は九州で暴れまくるというのだから、まだまだ見所は多い。智将官兵衛の魅力が余すことなく描かれているようだが、今...
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尾道の謎の有力人物

長期間の出張のため、しばらく記事の更新を怠っていましたが、また書き始めます。どうぞ、よろしくお願いします。墓の大きさは権力の大きさを示すことは、世界三大墳墓(仁徳陵、始皇帝陵、クフ王ピラミッド)を思い起こすだけですぐに理解できる。うち、仁徳...
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大衆小説が生んだ芸術作品

小学生の頃、偉人伝を何冊か読んだ。どうして宮本武蔵を選んだのか覚えてはいないが、武蔵が武者修行の旅に出て、次から次へと天下の兵法家を倒していく物語は繰り返し読んだので、よく記憶に残っている。だが、お通のことは知らなかった。大河ドラマ『武蔵M...
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播磨の『軍師官兵衛』

いよいよ大河ドラマ『軍師官兵衛』が始まる。安土桃山の三雄の時代だから視聴率は確実に獲れる。司馬遼太郎の『播磨灘物語』の主人公として歴史好きには人気の高い人物である。西日本に点在する官兵衛ゆかりの地も観光客増加に期待していることだろう。人気の...
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尾道で荒木村重を探す

責めを一身に負ってだとか、大義に殉じてだとか、美しく死んでゆく話は多い。死を無駄にせず冥福を祈るためにも語り継ぐ必要があるだろう。しかし、極限の状況の中で命を惜しみ生き永らえた者も立派とせねばなるまい。その後の人生を卑怯者という評価と共に生...
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一門の名を揚げそうろう

三木の干殺し、鳥取の飢(かつ)え殺しは、豊臣秀吉の戦いの中でも、とりわけ凄惨な結果を残したものとして後世に記憶されている。鳥取城を兵糧攻めにするよう献策したのは軍師・黒田官兵衛であった。来年度大河の主人公である。この戦いで勝利したのは秀吉、...
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秘剣つばめ返しの誕生

ヒーローに欠かせないのは好敵手である。星飛雄馬には花形満、川上哲治には藤村富美男、松山ケンイチには玉木宏、1年前なら通じたボケだった。これは平清盛には源義朝であった。虚実の境界なく列挙したが、緊張感のある物語の展開には好敵手を欠かすことがで...
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桃山文化の自由な空間

建造物内で受ける印象の強さは見通せる距離の二乗に比例する、という法則がある。というのは冗談だが、あってもよさそうな気がする。都会のビルに入ると、そのエントランスホールの大きさに驚くことがある。凄い所に来たぞと思わせ、相手を圧倒する効果を発揮...