gyokuzan

源平

加東を駆けぬけた義経の伝承

「義経が大陸に渡ってジンギスカンになった」は歴史における代表的なトンデモ説である。この説は小谷部全一郎の著作により、我が国の大陸進出と軌を一にして広く知られるようになった。その小谷部は昭和十年発行の『義経と満州』において、次のように述べてい...
戦前戦中

海賊を退治した香川の桃太郎

桃の生産量ランキング(平成29年)は、1位山梨県、2位福島県でこの2県がずば抜けている。3位長野県、4位和歌山県、5位山形県、6位岡山県でこの4県が中堅クラス、7位新潟県、8位香川県と続くが、全国に占める割合はわずかだ。このうち量より質で勝...
鎌倉

鬼がいないのは藤の花のおかげ!?

藤色という絶妙に美しい色がある。明るい青紫なのだが、言葉で説明するよりも、フジの花を思い出していただくと十分だろう。清楚で気品のある色をした花の房が藤棚から下がるのを見るだけで、四季ある星に生まれ合わせたことを感謝せずにはいられない。喜んで...
大正

菊池寛『マスク』を読んで

マスクで悩むなんぞ人類史上初の事態かと思ったら、なんのことはない、百年前に経験していた。スペイン風邪である。黒いマスクにも違和感を感じていたが、何のことはない、菊池寛の黒マスク写真が残っている。昭和14年だという。本日は、文春砲で名高い文藝...
戦後

きかんしゃシゴハチ、四国の旅

母親によれば、蒸気機関車を見て腕を主連棒のように回転させ「ゴッ、ゴッ」と言っていたというから、確かに私の目に前に現役のSLがいたのだろう。まったく記憶にない。踏切手前の道路標識ではよく見かけるが、実際に走る姿を見たことがない。観光目的で走っ...
安土桃山

意に反して拉致された人々

昨年9月24日の国連総会で当時の安倍首相が演説し、次のように決意を述べた。私⾃⾝、条件を付けずに⾦正恩(キム・ジョンウン)委員⻑と直接向き合う決意です。その2年ほど前には「あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」と豪語...
戦後

昭和野球の名監督と名勝負

手に負えないように思える案件を、サァーっと解決してしまう人がいる。凡人には不思議でしょうがない。「俺も頑張ったんだけどなあ。○○マジックにはかなわねえ」とかブツブツ言うことしかできない。本当は才能の差なのだが悔しいから、魔法なんか使いやがっ...
江戸前期

城下町高松を築いた恩人

福知山市や亀岡市では『麒麟がくる』以前から明智光秀が高く評価されていた。城下町や治水の基盤を築いた「恩人」なのである。同様な例は全国各地にあって、岡山市は宇喜多直家、福山市は水野勝成に感謝し、蒲生氏郷は松阪市と会津若松市の両市で顕彰されてい...
飛鳥

我が国の原風景の誕生

為政者の多くは、権力の大きさを示す象徴的な事物を有している。安倍政権の場合は桜を見る会で、その招待者数の多さがそのまま権力の大きさであった。菅次期政権の場合は、すべての批判をかわす一言「その指摘は当たらない」ではないだろうか。いくら「おかし...
古墳

貴重な石棺に葬られた五人の首長

古墳には墳形、大きさ、石室、副葬品など、さまざまな魅力があるが、石棺もその一つだろう。遺骸を納める棺桶にふさわしい形に加工が必要なので、比較的柔らかい石材が求められた。幸いなことに火山国日本には凝灰岩が各地で産出する。吉備地方では播磨の竜山...