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鎌倉

歴史と伝説のテーマパークAIJ

現代では大人しい牛と猛々しい鬼のイメージは結びつきにくいが、かつて「牛鬼」という妖怪がいた。『枕草子』百四十八段にも登場するから、けっこう古くから人々を怖がらせていたようだ。頭が鬼で首から下は牛の姿の鬼面牛だという。その牛鬼を封じ込めたとい...
平安

この木なんの木ムクノキ

天秤棒で肥担桶(こえたご)を担いだことがある。慣れないとなかなかバランスがとれない。棒がしなって折れやしないかと心配になる。何の木から作られているのか考えたこともなかったが、天秤棒は靭性のあるムクノキで出来ていることが多いらしい。ムクノキに...
鎌倉

色鮮やかな最古の木造建築物

冬枯れの道を走って行き着いた先に、鮮やかな朱塗りの塔があった。朝日を浴びて輝く以上に映えて見える。漫画でよく見る後光のような印象だ。この場所でこの時間にこの塔に向き合える奇跡。贅沢な旅とはこのことだろう。美作市真神(まがみ)に「長福寺三重塔...
安土桃山

毛利と宇喜多の美作決戦

人類初のコロナ対策は迷走しながら今に至り、多くの人が懐疑的に感じる中で五輪開催が強行されようとしている。この先どうなるのか誰も予測できない。同じくらい混沌として訳が分からないのが戦国武将の離合集散である。裏切りなんてしょっちゅうで、生き延び...
明治

豪農民権家の底力

不平士族の反乱が失敗に終わり、言論による抵抗、自由民権運動が盛んになった。板垣退助や大隈重信の活躍を見ると、いかにも士族中心に運動が広がったように思える。しかし、運動の真の担い手は豪農であった。明治11年に地方三新法が成立したことで、庄屋ク...
古墳

かまどと古墳の意外なつながり

ソロキャンプがブームだというが、分かる気がする。大自然の中の夕暮れ、焚き火前のチェアにひとり身を任せれば、何がしかの感慨が湧いてくることだろう。それは、人類が何万年も繰り返してきた営みへの敬意かもしれないし、自然と自分との大きさの対比かもし...
戦国

岡山県で一番高所にある山城

日本で一番標高の高い山城は、長野県にある楡沢山(にれさわやま)城とか贄川(にえかわ)城と呼ばれる城で、標高1760mだそうだ。そんなに高くて、城として機能していたのか。敵が攻めるのも自分が立て籠もるのも、どちらも大変だったろうに。本日は岡山...
戦国

人類が戦国の世を終わらせた証し

戦国武将にとって戦いの意義は何だったのだろう。ぐだぐだになってしまった室町幕府の再興だろうか。人類が新型兵器鉄砲に打ち勝った証しだろうか。それとも、当代一流の武将が実力を競い合う平和のための戦闘なのだろうか。支那事変から大東亜戦争にかけては...
江戸中期

よみがえった三日月藩陣屋

「春雨じゃ、濡れてまいろう」傘を差し掛ける舞妓に月形半平太が言う。半平太は播州三日月出身で…と聞いたら、そうかなと勘違いするくらいに時代劇に似つかわしい名称の「三日月藩」。かっこいいのは藩名だけではない。この堂々とした建物を見よ。訪れたのは...
戦前戦中

満州某重大事件の真相

日本を敗戦へと導いてしまった昭和天皇が戦後、後悔の念を吐露したのが張作霖爆殺事件であった。田島道治宮内庁長官の「拝謁記」によれば、「考へれば下剋上を早く根絶しなかったからだ。田中内閣の時ニ張作霖爆死を厳罰ニすればよかつたのだ。あの時ハ軍でも...