江戸前期

一万二千石の陣屋町は今

京都は全国各地に点在し「小京都」と呼ばれている。山陰の小京都と言えば津和野が有名だが、遠い道のりでまだ行ったことがない。今回は人形峠からの急坂で勢いをつけ、同じく「山陰の小京都」倉吉に行ったのでレポートする。「小京都」は古い街並みや風情が醸...
神話

金屋子神が降臨した!

素敵なアイデアが突然ひらめくと「降りてきた」と言ったりする。理屈抜きに神様が授けてくださったと感じるからだろう。神は天上界に御座しますから「天下る」とか「天降る」、あるいは「降臨」などと上下の位置関係で表現する。「天下り」は中央省庁の高級官...
明治

皇太子殿下に極上のおもてなし

高台に位置する岡山国際ホテルはけっこう遠くからも見つけることができ、天皇陛下がよくお泊りになっている。その理由は警備のしやすさだと聞いたことがある。アクセスルートが限られるから、確かにそうなのかもしれない。現代では天皇、皇太子、その他皇族方...
戦国

伯耆守護家のふるさとの山

「ふるさとの山はありがたきかな」と詠った啄木がすごいのは、誰もが日頃思っていることを言葉にしたことだ。曖昧模糊とした思いが明確になる爽快感。天才なのは雲ではなくて啄木自身なのだ。私にとってふるさとの山は「金甲山」である。兜のような美しい山容...
安土桃山

不安定な斜面の心安らぐ空間

ジョージア(かつてのグルジア)にカツキの柱(Katskhi pillar)という岩があり、その上に教会が建てられている。天国に一番近い教会と呼ばれているそうだ。建てにくい場所に建てる。合理性に欠ける行為がなぜ行われるのか。以前に「三徳山投入...
江戸中期

淀屋の面影を探して

ブログ開設以来のアクセス数が76万を突破しました。これまでのご愛顧に感謝し、今後も有益な情報提供に努めてまいります。末永くお付き合いいただきますようお願い申し上げます。海遊館だったか、初めて水槽のトンネルを見た時には驚いた。頭上を魚が行き交...
江戸中期

伯耆倉吉のシンデレラ

光格天皇は数年前に脚光を浴びた。天皇陛下が退位され上皇となられたからである。これは光格天皇以来202年ぶりの出来事であった。その光格天皇は先代後桃園天皇の急逝により即位したが、生まれは閑院宮家で先帝とは7親等の隔たりがあった。今上陛下の直系...
安土桃山

小さな山城の大きな堀切

近世城郭の美しさが扇の勾配をなす石垣にあるのなら、戦国山城の迫力は大堀切にあると言って過言ではない。近世城郭では石垣や御殿を築くのに対して、戦国山城では曲輪、切岸、堀切を削って造る。自然の山をいかに削って城砦とするか。現場監督のできるプロフ...
特集

天空の岩と滝(船上山・自然編)

高い所が得意でない。先日、高層階にある知人のマンションを訪ねて、ベランダから下をのぞいたら吸い込まれそうになった。怖い怖い。だが、通常使用では事故が起きない構造になっているし、妙な吸引力など存在しないはずだ。自然界はどうだろうか。本当に危険...
特集

建武中興準備政府(船上山・歴史編)

「咸宜」とは「ことごとくよろし」という意味だそうだ。人生そのように理解したいものだと、つくづく思う。この語を冠した私塾「咸宜園」が豊後日田にあり、以前の記事「教育県大分の偉大な先人」でレポートしている。創立者は廣瀬淡窓、二代塾主は弟の旭荘で...