戦前戦中 自然災害伝承碑に学ぶ 現代に続く近世の城下町は大きな河川の流れる沖積平野に形成された。これは治水技術が向上したからこそ可能になったのだが、自然の猛威は人間の技術力をしばしば上回った。鳥取の千代川は暴れ川で、記録に残る洪水は、江戸時代から明治に至る250年間におよ... 2022.07.05 戦前戦中
奈良 国道上にある空中郡衙 「郡」という行政区画に何の意味があるのか分からなくなり、その名称さえ忘れ去られようとしている。広島県北部に双三(ふたみ)郡があった。地図上にその名はないものの、区画は現在の三次市に近い。平成の大合併により期せずして双三郡が復活したように見え... 2022.07.02 奈良
古墳 竈のある暮らし拝見 ブログ開設以来の総アクセス数が78万を突破しました。これまでのご愛顧に感謝申し上げるとともに、今後いっそうの精進を誓います。何卒よろしくお願い申し上げます。いつもの台所にも時々革命が起きる。近年最大の変化はIH調理器の普及だろう。何しろ火を... 2022.06.28 古墳
弥生以前 名は残らずともお墓は残る 古い墓はすべて「古墳」なのかと思ったら、そうではないようだ。古墳時代に造られたお墓を古墳という。いや古墳が造られた時代だから古墳時代と呼ぶのだと思うが、弥生時代のお墓は「墳丘墓」、中世以降のお墓は「墳墓」と呼んで区別している。おなじ大昔でも... 2022.06.23 弥生以前
鎌倉 後鳥羽上皇脱出事件 『後鳥羽伝説殺人事件』という名作ミステリーは、繰り返しテレビドラマ化されてきた。後鳥羽上皇と備後地方にどのようなゆかりがあるのか。上皇の伝説を追う女性はなぜ殺されたのか。まさに、謎が謎よぶ殺人事件。ここに登場するのはパイプくわえた探偵ではな... 2022.06.18 鎌倉
大正 戦利品だった水力発電所 便利なものはすべて電気で動く。灯り然り、スマホ然り、もちろんこのPCも、そして自動車の電化が加速している。非常時最大の課題は、電源の確保と言って過言ではなかろう。いっぽう今、世界各国で合言葉のように叫ばれているのが、脱炭素化によるカーボンニ... 2022.06.14 大正
南北朝 後醍醐天皇はどこを通ったか 隠岐配流の後醍醐天皇は美作から伯耆へ抜けたのだが、どのようなルートだったのだろうか。アーカイブス「後醍醐天皇の休石」で紹介したコラムによると、遷幸ルートには次の4説があるという。①「岡山県久世から中和村を経て、鳥取県の下蚊屋に入った」②「岡... 2022.06.09 南北朝
戦後 白馬飛び奔龍躍って深潭に入る 夏の声を聞くと、滝が呼んでいるような気になる。その流れが、その音が、あたりに涼感を醸成しているのだ。滝の形状にはいくつかの種類があり、人気なのは直瀑、崖からそのまま落下する豪快さは滝の代表的なイメージである。途中に段がある段瀑も変化に富んで... 2022.06.05 戦後
弥生以前 「東洋一」と言われる甌穴群 「雨垂れ石を穿つ」というが、水の力には頭が下がる。あのポツポツとした水滴が、岩に穴をあけるというのだ。小さな努力の積み重ねが、大きな成果につながることを示す。私ごときにはなかなかできないが、少しでも水の力にあやかろうと、今回は甌穴をレポート... 2022.06.02 弥生以前
明治 巨大蜂の伝説と明治のパンデミック 人形峠はウランで有名だったが、真のレゾンデートルは今も昔も作州津山と伯州倉吉を結ぶ重要ルートであることだ。国道179号は快適な道で、ちょっと長めの人形トンネルを抜けると、鳥取県を滑るように下っていく。あたりが街になったら、そこは倉吉である。... 2022.05.30 明治