明治

美作中等教育の嚆矢濫觴

思い起こせば私が木造校舎で学んだのは二年間で、小学校1年生と中学校1年生の時である。少子化が進む今とは違って、教室が不足し鉄筋コンクリート造の校舎がどんどん建てられていた。大掃除でワックスを掛けた後の階段でよく滑ったことを覚えている。世間一...
弥生以前

大ヶ山奇岩アドベンチャー

山の頂上は尖っているという一般的なイメージを覆してくれるのが、平頂峰(キャップロック)である。キャプスロックと似ているが関係ない。有名な山では美ヶ原が平頂峰だそうだ。今日は天気がいいので、岡山県を代表する平頂峰と奇岩巡りに出かけよう。津山市...
幕末

明治維新に向けての船出

昭和43年に当たる明治百年は、イケイケどんどんの高度成長期という背景もあって各地で盛大に祝福された。これに対して平成30年の百五十年は、そこまでの盛り上がりはなかった。明治維新に至る過程の暴力性が明らかになり、「勤王」という評価指標に疑問の...
平安

祝・今高野山開基1200年!

今太閤といえば田中角栄元首相だが、菅義偉前首相も一瞬そのように呼ばれた。たたき上げの苦労人ながら位人臣を極めた二人である。「今太閤」とは現代の豊臣秀吉のこと。この「今」は、過去に対する今を意味する。広島県に今高野山という霊場がある。和歌山県...
江戸中期

大名行列を教えた船番所

海上保安庁と海上自衛隊は似ているが任務が異なる。簡単に言えば警察と軍隊で、不審船に対する追跡、停船命令、威嚇射撃までは海上保安庁、相手が武装しているなど高度な対処が必要な場合は海上自衛隊が出動する。海上警備行動を発令したうえで立入検査、武装...
弥生以前

青谷上寺朗くんのふるさと

昨年に復元された青谷弥生人は、今年になって「青谷上寺朗(あおやかみじろう)」と名付けられ、そっくりさんグランプリまで開催された。上寺朗くんはそのへんのおニイちゃんの顔をしている。もちろん発掘された頭蓋骨に肉付けしたものだが、その頭蓋骨からは...
明治

尾車部屋の親方と横綱大関

琴風のがぶり寄りという波動砲はすごかった。必死感が伝わり見る方にも力が入る。千代の富士の好敵手として館内を沸かせた大関である。引退後は尾車親方として後進の指導に当たり、今年定年を迎えた。尾車部屋は閉鎖されたが、再雇用で協会に残って活躍してい...
神話

もとの肌のごと、必ず癒えなむものぞ

今まで気が付かなったが「因幡の白うさぎ」は文学として大変優れているという。成功するかに見えて最後に失敗する知恵者、いじめる輩と救いの手を伸べる優しき者、物語の背景にある恋争い、そして神の予言。『古事記』原文の文字数は四百字詰め原稿用紙1枚分...
安土桃山

吉川元春の陣所に落ちたUFO

ふるさと創生一億円事業は全国で笑いあり涙ありの大騒動となったが、一番の成功例は島根県益田市だろう。雪舟筆『益田兼堯像』を益田家から購入したのである。現在は雪舟の里記念館の一番の売りになっているし、これからも故郷の誇りとして大切にされるに違い...
古墳

長い石室と長い木棺の前期古墳

その道に詳しい人なら、おそらく棺桶をテーマに歴史を書くことができるだろう。まだ入りたくないが、現代ふつうに使われている木材の棺桶は、古代から連綿と受け継がれてきた人間最後の安住の地である。現代の棺桶に使われているのは、桐、樅、檜、杉、檜葉な...