鎌倉

鎌倉

鞭を逆さに突き立てた武将

源頼朝といえばあの顔が浮かぶ。そう、神護寺蔵の伝源頼朝像である。しかし、近年の研究によれば像主の比定に誤りがあったのだという。あの武将は源頼朝ではないのか!?学校の先生が「これは源頼朝の肖像です。この絵を見て頼朝がどのような人物か想像してみ...
鎌倉

日蓮大聖人の御入滅

宗教改革というのは何がしか原理主義的な色彩を帯びるものだ。コーランへ帰れ。聖書へ帰れ。法華経へ帰れ。そして、既存の宗教を擁護する権力と戦うことを辞さない。その姿勢は過激だと評されるだろう。しかし、その英雄的な行動が世の人々を惹きつけ歴史を創...
鎌倉

あなたの出世かなえます

身分を隠して諸国を廻り民情を視察する。江戸前期の水戸黄門と鎌倉中期の北条時頼はどこか似ている。ご隠居かと思えば天下の副将軍、旅の僧かと思えば鎌倉殿であった。悪人は懲らしめられ善人は救われる。因果応報、善き人には好事が待っている。川崎市中原区...
鎌倉

魚獲りは罪深い!?

生類憐みの令は悪法の代表格として有名だ。趣旨は動物愛護で結構なのだが、その運用が極端だったようだ。将軍綱吉の死後すぐに廃止されたことから考えても、その評判のほどがうかがえる。しかし、殺生を戒め命を大切にするのは仏教国日本の伝統でもあった。宇...
鎌倉

土御門上皇弑逆事件

歴史は様々に語り伝えられて伝説を生み、それが史実を覆い隠してしまうことがある。ややこしいが面白いところでもある。ローカルな人物ならまだしも、今日紹介するのは土御門上皇である。一国の帝王の事績なら正確に伝わってよさそうなものだが、そうではなさ...
鎌倉

河内の刀匠、備前へそして京へ

現在、国宝や重文に指定されている刀剣に備前刀が占める割合は大きく、特に鎌倉時代の秀作が目立つ。武事に積極的だった後鳥羽上皇は、全国から刀鍛冶の名工を召し出し月交替で作刀させた。「御番鍛冶」の制度である。まずは吉川弘文館『国史大辞典』に説明し...
鎌倉

元寇を知らせた道

敵国襲来!今ならミサイル発射でもレーダーが感知しパトリオットで迎撃するのだろうが、昔はそうはいかない。モンゴル軍の襲来である。九州と鎌倉は離れているのだ。しかし、一刻も早く知らせなければ!当然、早馬が駈けたに違いない。兵庫県揖保郡太子町の松...
鎌倉

美しい武器のふるさと

漫画で刀が登場すると,「~」のような刃文が描かれている。ただの棒切れではなくて刃物なんだと判別する識別子である。戦乱があった古の世から平和な現在に至るまで,日本刀は武器である以上に鑑賞する美術品であった。特に刃文の美しさは,日本刀の価値を左...
鎌倉

中世の商都

「けしからん坊主だ。一刀両断にしてやる」 そう叫んだ武士は二人の家来を連れて一遍を追った。自分のいぬ間に妻が一遍に帰依して出家していたのである。備前福岡でようやく追いつき,武士はまさに刀を抜かんとしている。教科書にも掲載される一遍聖絵巻四の...
鎌倉

旅の僧が与えた特権

旅する御隠居かと思えば天下の副将軍,旅の僧かと思えば前の執権であった。馴れ馴れしくため口をきいていた者にとって,正体を知った時の驚きは如何ばかりか。まさに驚天動地。命にかかわることだ。そこが視聴者の最大の楽しみである。三木市の恵比須駅(神戸...