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中世の紛争解決「下地中分」の現場

ケーキを半分こしようとすると二人の神経戦が始まるが、トラブルを回避するには切る人と選ぶ人を分ければよい。政治学では権力分立、数学ではケーキ分割問題とか言うらしい。とにかく半分こすると言っても、納得のいくようにやらないとトラブルの種になる。ケ...
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後鳥羽上皇脱出事件

『後鳥羽伝説殺人事件』という名作ミステリーは、繰り返しテレビドラマ化されてきた。後鳥羽上皇と備後地方にどのようなゆかりがあるのか。上皇の伝説を追う女性はなぜ殺されたのか。まさに、謎が謎よぶ殺人事件。ここに登場するのはパイプくわえた探偵ではな...
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佐治谷を開発した佐治四郎

「核共有」も含め、ディスカッションはすべてのテーマに開かれている。その上での主張だが、直接間接を問わず核兵器を持つことは威嚇のためだから、これは北朝鮮やロシアと同レベルの国策ではないか。歴史に学ぶことを誇りとする日本にふさわしいと思えない。...
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源頼朝が再建したという舞台造

大河『鎌倉殿の13人』で大泉洋さん演じる源頼朝が好評だ。冷徹なようでビビりな性格が前面に出て、顔まであの肖像画に見えてくる。ゆかりの地は東日本ばかりで西日本は関係ないのかと思ったら、そうでもないらしい。鳥取県八頭郡若桜町岩屋堂に国指定重要文...
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風呂で疲れをいやした瓦職人

「幸せとは何か」この崇高な問いに、「お風呂に入ること」と答えても何ら差し支えないし、むしろ共感する人が多いだろう。暑い夏に汗を洗い流す爽快感、寒い冬に冷えた体を温める抱擁感。風呂でなければ得られない幸福感がそこにあるのだ。土石流で被災した熱...
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東大寺を、取り戻す。

改築前は土葺きの瓦屋根だった。今はスッキリ見えるガルバリウム鋼板にして断熱材を入れているが、もしかすると土葺きのほうが涼しいのかもしれない。近年、瓦の流通量は下落傾向にあるという。地震や台風の被害映像から災害に弱いというイメージが広がった。...
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一遍上人の美作巡錫物語

宗教的な高揚感を得るためには、まずは無心になることが大切だ。静かに手を合わせて礼拝する。そして一心不乱に「南無妙法…」なり「南無阿弥…」なり、または「オンコロコロ…」なり、宗教的な言葉を唱えるとさらによい。大勢で一斉に勤行すれば、そこに聖な...
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嗚呼、承久の乱800年!

京都文化博物館で「よみがえる承久の乱―後鳥羽上皇 vs 鎌倉北条氏―」というめったにお目にかかれない秀逸な展覧会が4月6日に開幕した。しかし、緊急事態宣言の発令により25日から5月11日まで休館となり、さらに宣言延長のあおりを受けて再開する...
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歴史と伝説のテーマパークAIJ

現代では大人しい牛と猛々しい鬼のイメージは結びつきにくいが、かつて「牛鬼」という妖怪がいた。『枕草子』百四十八段にも登場するから、けっこう古くから人々を怖がらせていたようだ。頭が鬼で首から下は牛の姿の鬼面牛だという。その牛鬼を封じ込めたとい...
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色鮮やかな最古の木造建築物

冬枯れの道を走って行き着いた先に、鮮やかな朱塗りの塔があった。朝日を浴びて輝く以上に映えて見える。漫画でよく見る後光のような印象だ。この場所でこの時間にこの塔に向き合える奇跡。贅沢な旅とはこのことだろう。美作市真神(まがみ)に「長福寺三重塔...