明治

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日英同盟とは何だったのか

現代日本外交の基軸である「日米同盟」は、将来どのように評価されるのだろうか。日本の平和と安定に寄与したことは疑う余地がないが、辺野古に象徴されるように、基地提供という負担も大きい。かつての「日独伊三国同盟」は、冥土の旅の一里塚のようなもので...
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将軍の友情と庶民の戦争

乃木希典の評価は二分されている。日露戦勝から敗戦までは「軍神」と崇められ、司馬遼太郎が『坂の上の雲』で批判してから「愚将」との見方も生じたが、近年は日本人の誉れを示した「名将」と再評価されている。「軍神」は、旅順攻略に成功し日露戦を勝利へと...
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明治国家の創業者の死

同じ暗殺されても、坂本龍馬は大人気だが、大久保利通はそうでもない。龍馬は「日本の夜明けぜよ」と語り、西郷どんは「敬天愛人」を座右の銘とした。なんと人間味あふれるリーダーであることか。これに対し、大久保には官僚的で冷徹なイメージが付きまとう。...
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維新最初の国際問題

思えば不思議なのは、攘夷を主張する志士が樹立した明治新政府が、開国和親へとコペルニクス的に外交方針を転換したことだ。私たちの知る民主党の基地政策のように、政権に就いたら変節するということか。開国和親なら、幕府の井伊大老が信念を持って取り組ん...
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西郷どんも話せばわかる

来年の大河は『西郷(せご)どん』だから、明治維新150年の祝祭ムードは大いに高まるだろう。その西郷どんを靖国神社に祀ろうという動きがある。賊軍として亡くなったが、今さら敵も味方もないだろうというわけだ。そんなことをしなくても、これだけの国民...
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旧度会県で道州制を考える

日本維新の会は「道州制」の導入に積極的で、今月2日に「道州制への移行のための改革基本法案」を参議院に提出した。この法案の第5条3項は、次のような条文である。道州の境界は、従来の都道府県の境界と異なるものとすることを妨げないものとする。という...
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天橋立を揺るがす「万歳」の声

大正天皇は有名なゴシップ、遠眼鏡事件で病弱なイメージが増幅した。しかし天皇は、皇太子時代に全国各地を訪れ、国民からの大歓迎を受けていた。明治40年10月には、韓国にさえ訪問しているのである。精力的に行動する青年だったのだ。宮津市の天橋立に「...
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赤煉瓦建築の聖地

「三匹の子ぶた」は、建材の強度を子どもたちに分かりやすく教える話である。わらよりも木、木よりも煉瓦である。煉瓦造りは丈夫な建物の代表だったが、今やノスタルジックでおしゃれなイメージが売りになり、「近代化遺産」とまで呼ばれるようになった。本ブ...
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最後の将軍、最初の撮り鉄

少し珍妙に聞こえるかもしれないが、徳川慶喜とミハイル・ゴルバチョフは似ている。徳川慶喜は最後の征夷大将軍、ゴルバチョフはソビエト連邦最後の元首である。組織を滅亡させてしまった最後の人ならいくらでもいる。多くは自らの失策によるものだ。しかし、...
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明治のナレッジコミュニティ

ネットで検索していると、「Yahoo!知恵袋」とか「OKWAVE」がヒットすることがよくある。専門性の高い回答により、五里霧中がすっきりと解消するのは気持ちよい。ある人の知識が他人を助け、それが広まることで世の中が暮らしやすくなっていく。知...