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児童福祉の原点がここに

二十年以上前になるか、かなり昔に宮崎を旅した折、石井十次の資料館があるというので石井記念友愛社を訪ねた。おそるおそる事務室に声を掛け、岡山から来た旨を伝えると、わざわざ理事長さんが出てきてくださり、大変恐縮したことを覚えている。その節は本当...
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祝・三世一身の法1300年!

今年は723年(養老七年)の三世一身の法から1300年となる。人口増加による口分田不足を解決するため、田地を開墾した者には、期限付きで土地の私有を認めることにしたのだ。『続日本紀』養老七年四月十七日条には、次のように記されている。太政官奏す...
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お殿様の客殿の移転事情

本ブログ開設以来の総アクセス数が85万を突破しました。これもひとえに皆様のおかげと感謝し、今後とも精進を重ねてまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。文化財の所有者が移転することはよくある。岡山県が購入した「赤韋威鎧」は6億円。もとは新...
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漸次隆昌に向ひ名医嘖々たり

ずっと前に白目に出血が見られたので、震え上がって医院に駆け込んだことがある。医者から見るとよくある症例だったのか、あっさりした治療で拍子抜けした。以来、おかげさまで眼科には行っていない。やはり、困った時に頼りになる人、それはお医者さまである...
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豊岡藩主京極家の歴史

大好評だった大河『鎌倉殿の13人』の第4話に、歯が抜けてフガフガしゃべる爺さんが登場した。頼朝が挙兵すると聞いて駆け付けた老将、佐々木秀義(康すおん)である。源平合戦で活躍する佐々木四兄弟の父でもある。四兄弟のうち三男盛綱については「地味な...
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君は藩士の疑懼をおもんぱかり

リーダー論における「よそ者」と「生え抜き」。みなさんならどちらを支持するだろうか。よそ者には既存の考えに拘泥されない革新性がある。イノベーションはよそ者によって起こされるのだ。大企業でもプロ野球でもいい、思い起こせば他所からやってきたCEO...
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美作中等教育の嚆矢濫觴

思い起こせば私が木造校舎で学んだのは二年間で、小学校1年生と中学校1年生の時である。少子化が進む今とは違って、教室が不足し鉄筋コンクリート造の校舎がどんどん建てられていた。大掃除でワックスを掛けた後の階段でよく滑ったことを覚えている。世間一...
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尾車部屋の親方と横綱大関

琴風のがぶり寄りという波動砲はすごかった。必死感が伝わり見る方にも力が入る。千代の富士の好敵手として館内を沸かせた大関である。引退後は尾車親方として後進の指導に当たり、今年定年を迎えた。尾車部屋は閉鎖されたが、再雇用で協会に残って活躍してい...
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日時計は淡路の文明開化の象徴

時間は天体の動きによって決まるのかと思ったら、今や原子の振動である。それでもやはり、お日さまの位置とか腹の減り具合とか人間らしい基準は日常的に健在だ。江戸時代には暮れ六つとかざっくりとした不定時法だったが、暮らしに困らなかったのだから、それ...
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主人公の内部から見たその世界

岩野泡鳴(ほうめい)という自然主義の作家がいる。文学史で聞いたことがあるが読んだことはない。どこの人かと思ったら、筆名にヒントがあるそうだ。泡は阿波、鳴は鳴門。徳島藩にルーツを持つ家の出身である。彼の詩碑が徳島藩領だった淡路島にあるので行っ...