弥生以前

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二千万年前の水の流れ

置かれた場所で咲きなさいと言われるから、私も今の場所で一花咲かせようと頑張っているのだが、養分を吸収する力がないのか蕾さえできないでいる。諸先輩方の残した偉大な足跡に学びながら、私も何か一つでも跡を残そうと地団駄踏んでいるのだが、びくともし...
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曲げられた地層と崇高な理念

復興五輪やらコンパクト五輪の理念で始まった東京オリパラは、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として開催する」という。打ち勝ったとはつまり、ワクチンが効けばということだろう。何もかも経費は膨らみ続けている。そんな瀬戸際の状況下で、大御大...
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滝の流れは絶えずして

滝は日本各地にあるが、集中して存在する場所を「四十八滝」という。比較的有名なのは赤目四十八滝、那智四十八滝だろうか。四十八滝に48の滝があるわけでなく、名のついた滝の数は少ないことが多い。本日は中国地方を代表する四十八滝、「雨滝四十八滝」を...
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地すべり的な棚田

「いがむ」というのは方言らしい。確かに「歪む」に振り仮名を当てれば「ゆがむ」だ。それでも私の考えがいがんでいるからか、「いがむ」が普通に思えてならない。考えだけでなく、見ると田んぼまでいがんでいた。当地では「いがみ田」と呼ぶそうだ。しかも棚...
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佐野さんが紹介した大首長墓

岡山駅前でテレビ局の取材クルーに声をかけられ、自分は著名人で言えば誰に似ていると思いますか、と尋ねられたことがある。かなり昔の話だ。これから出張だったので焦ったが、取り乱してはいけないと思い、冷静な笑顔で「佐野史郎です」と答えたことがある。...
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山頂で暮らした弥生人

「岬めぐり」という名曲がある。岬めぐりのバスが今も走っているのか知らないが、岬までのドライブはよくあるだろう。考えてみれば、陸が終わって海が始まるだけの地点だから、地球上どこにでもある。それでも岬には行きたくなる魅力があるのだ。達成感か、到...
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岡山考古学の記念碑的遺跡

弥生時代研究史の金字塔である登呂遺跡。歴史の真実を知るために多くの学生や市民が参加して、歴史の民主化ともいえる発掘調査が行われた。遺跡のシンボルとなるあの復元住居が作られたのが昭和26年のことである。竪穴式住居に水田耕作という弥生時代の教科...
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吉備連合、東部戦線に異状あり

姫路駅を出る姫新線の汽車は播磨新宮駅行きが多く、ICOCAは播磨新宮駅まで使える。これはこの地がベッドタウンとして、姫路を中心とする生活圏域を構成していることを意味している。そういえば播磨自動車道も今のところ播磨新宮ICまで通じている。知ら...
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永昌山は鉄山でござる

新日鉄、住金、川鉄…私になじみのある鉄鋼メーカーがいつの間にか消えていた。JFAだかJFLだかJFEだかイマドキの名称になっているかと思えば、日本製鉄という戦前回帰かという会社名も登場した。都道府県別の生産量では愛知、兵庫、千葉がベストスリ...
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岩だらけの場所で考えたこと

「脚下照顧」私はもっと足元を見つめなおすことが必要だ。拠って立つ大地は本当に不動なのであろうか。動かぬものと信じ切って、その堅固さを確かめようともしていないのではないか。頭上に降りかかるものばかりが気になって屋根ばかりを求め、地下深くで生じ...