弥生以前 海が蝕んだ後、水から離れた洞窟 人が喰えば「食」だが、虫が喰ったら「蝕」である。だから蝕には「むしばむ」という訓読みがある。虫はパクっと食べるのではなく、カリカリと少しずつ食べていく。このことから、もとの形がだんだんと欠けていくことは「蝕」で表す。すなわち、日蝕、月蝕、浸... 2022.07.16 弥生以前
弥生以前 名は残らずともお墓は残る 古い墓はすべて「古墳」なのかと思ったら、そうではないようだ。古墳時代に造られたお墓を古墳という。いや古墳が造られた時代だから古墳時代と呼ぶのだと思うが、弥生時代のお墓は「墳丘墓」、中世以降のお墓は「墳墓」と呼んで区別している。おなじ大昔でも... 2022.06.23 弥生以前
弥生以前 「東洋一」と言われる甌穴群 「雨垂れ石を穿つ」というが、水の力には頭が下がる。あのポツポツとした水滴が、岩に穴をあけるというのだ。小さな努力の積み重ねが、大きな成果につながることを示す。私ごときにはなかなかできないが、少しでも水の力にあやかろうと、今回は甌穴をレポート... 2022.06.02 弥生以前
弥生以前 静かな湖畔の豊かな遺跡 岡山県教委は先月21日、新たに2件を県重要文化財に指定すると発表した。一つは津山藩松平家伝来の甲冑1点で、もう一つは1件なのに1049点もあるという。何かと思えば石器である。形のよいナイフは今でも十分使えそうだ。岡山県苫田郡鏡野町上齋原に県... 2022.03.16 弥生以前
弥生以前 名瀑の裏表を鑑賞する 旅を満喫するには眺め、飲食、土産が欠かせないが、知的に豊かにするのは、歴史、植生、そして地質の三要素だろう。小さな史跡が語る深い歴史に耳を傾け、路辺の樹木から環境を知り、そして転がる石に、見上げる岩盤に大地の動きを見るのである。旅の楽しみ必... 2022.03.13 弥生以前
弥生以前 タツミトウゲオサムシのいた場所 大国の戦争なんぞ、歴史の地層に埋まった化石かと思っていた。二度の世界大戦の上に冷戦の層が積まれ、これをアメリカ一強の層が埋めていた。近年、米中対立とかNATO対ロシアも気になっていたものの、いくら何でも「戦争」はあるまい、と高をくくっていた... 2022.02.26 弥生以前
弥生以前 天然記念物となった川底の穴 底に穴が開いたら使いものにならなくなるのが普通だが、川底の穴なら水が抜けたりしない。旅をしていると、時々見かける珍しい自然現象「甌穴(おうけつ)」である。本ブログでは、ずいぶん以前に「川底に開いた穴」で兵庫県の甌穴をレポートしたことがある。... 2021.12.09 弥生以前
弥生以前 柱が重畳したような玄武岩 アポロが持ち帰った月の石といえば大阪万博で大人気の展示物で、見た目は地球の石と変わらないのに4時間待ちだったという。アメリカは人が月まで行って採集したが、中国は無人探査機「嫦娥(じょうが)5号」で採って来た。その石は「玄武岩」だったと中国科... 2021.11.03 弥生以前
弥生以前 二千万年前に津山は海だった その昔、津山海という海があったそうだ。那岐山や泉山を望む内陸部の津山盆地。日本海からも瀬戸内海からも遠く離れている。ここが海だったとは。実は動かぬ証拠が残っている。早速、現地に行ってみよう。津山市市場に「塩手池の礫岩と化石」がある。市の天然... 2021.10.26 弥生以前
弥生以前 タンバティタニス・アミキティアエ タイタンはギリシャ神話に登場する巨人族の神の名である。この神にちなんで色んなものに名前が付けられている。一番有名なのは豪華客船タイタニック、次に土星の衛星タイタン、そして金属元素チタンである。日本の代表的な巨人ダイタラボッチは世田谷区代田(... 2021.09.24 弥生以前