平安

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弘法大師の一番弟子

「瞑想していたんだ」と、居眠りじゃないことを強弁するが通用しない。居眠りはところかまわずしてしまうが、瞑想は明るすぎても暗すぎてもいけないそうだ。暗ければ要らぬことを考え、明るすぎては気が散ってしまう。本日は、瞑想法など真言密教の奥義を、弘...
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最初の源氏は弱かった

武士の中でもっとも繁栄したのは清和源氏である。源義家、頼朝を輩出し武家の世を切り開いた。嫡流は頼朝の死後ほどなくして途絶えるが、分流は各地で活躍している。足利氏、新田氏、武田氏が特に有名だが、近世大名にも清和源氏の子孫を名乗った者が多い。徳...
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埼玉は「さいたま」か「さきたま」か

平成の大合併でいろいろな地名が誕生した。「みどり」「さくら」とか、幼稚園のクラス名のような地名。「伊豆」「伊豆の国」とか、どっちがどっちか分からない地名。「南アルプス」というヨーロッパのような地名。南セントレア市という国籍不明の地名さえ誕生...
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渤海(ぼっかい)からのお客さま

いよいよ明日は平昌五輪の開会式だ。出席するVIPとして大注目なのが、キム委員長の実妹、キム・ヨジョン(金与正)さんである。美女応援団もそうだが、北朝鮮の融和姿勢を素直に受け入れていいのか迷うところだ。同じ民族でさえ難しい外国使節の受入れであ...
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関東にある奈良の大仏

驚くべきことに「奈良の大仏」は二つあるという。一つは東大寺にあるが、もう一つは千葉県にあるそうだ。関西と関東に一つずつだ。関西のほうは「リリパット国の大仏」でレポートした。関東の「奈良の大仏」は本当にあるのか。さっそく行ってみよう。あった。...
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まつとし聞かば今帰りこむ

すず派?アリス派?どっちも派!といわれるなど、美しい姉妹を世間は放っておけない。これは何も今に始まったことではなく、平安時代の『伊勢物語』初段以来の伝統文化でもある。昔、男、初冠(うひかうぶり)して、平城の京、春日の里にしるよしして、狩りに...
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ロープを巻くと座席ができる

「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」という戦時スローガンがあった。窮乏生活の原因となる戦争を始めた政府、あんたにだけは言われたくない。それでもこのスローガンは、人生訓にも通ずる含蓄がある。金がないならある物を使え、何もないなら頭を使え、である。神...
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光源氏のわび住まい

『源氏物語』が「世界最古の長編小説」だとか「世界三大古典」だとか言われるが、多分に自画自賛の修飾だろう。それでも、千年以上にわたり人々を魅了し続け、近代からは与謝野源氏、谷崎源氏、円地源氏と続き、今も窯変源氏だとか謹訳源氏などと、とどまるこ...
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幾夜ねざめぬ須磨の関守

「入鉄砲に出女」を厳しく取り締まった箱根関所のせいか、関所には、いい印象がない。政治的な冷徹さを感じる。ところが平安時代の人々は、百人一首で知られるように、関を歌枕として切なさや寂しさを詠んだ。「知るも知らぬも あふ坂の関」文学的感傷がそこ...
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音楽留学を思い止まった場所

自民党の最大派閥を率いる細田博之元官房長官はピアノが得意で、その腕前はピアニストの中村紘子が認めたほどだという。その縁で日本パデレフスキ協会の総裁を務めている。イグナツィ・ヤン・パデレフスキとは何者か。ポーランドの著名なピアニストにして、1...