幕末

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藩主、自らの城を攻める!

勢力が二分された際にどちら側につくかは大問題だ。去就の如何によってはお家存続は危うい。南北朝でも関ヶ原でも数多くの大名が滅亡している。幕末とて事情は同じこと。勤王か佐幕かで大名は動揺した。もっとも両者は対立する概念ではなく、江戸時代を通じて...
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東武皇帝への道

反政府行為を正当化し反乱軍の権威を高めるために、皇族が擁立されることは歴史上たびたびあった。古くは恵美押勝の乱における塩焼王、新田義貞が奉じた恒良親王、応仁の乱で山名宗全が擁した南帝などだ。そして、その最後が今日紹介する輪王寺宮公現法親王で...
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近藤勇捕縛の地

この日の昼食はうな重だった。歴史ゆかりの町で美味なるものを食す。知的好奇心と食欲とを同時に満足させ、さらに酒が入れば時空の壁が取り払われた心地となって歴史を生きていることを実感する。時は2004年、さらぬだに人気の新撰組は大河ドラマの影響で...
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近藤勇の最期

誰でも普通お墓は一つだが、個人のお墓がたくさんあるというのは、故人を慕う人が多いからだろう。新選組局長の近藤勇もその一人だ。近藤勇は斬首されたから首と胴は別になったが、それぞれ複数の塚があるというから謎めいた話でもある。北区滝野川七丁目の寿...
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幕末の開国と平成の開国

藤田東湖は幕末の尊王攘夷をリードした水戸学の大成者で、尊攘の志士たちにとって見れば神様のような存在だ。と思ったら本当に神様だった。水戸市常磐町一丁目の常磐神社境内に摂社の「東湖神社」がある。御祭神は藤田東湖命で、昭和16年の創建である。写真...
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二つの弘道館が明治国家をつくる

映画『桜田門外ノ変』を見て、水戸藩と彦根藩の関係について、俄かに興味が湧き調べる気になった。するとこのようなニュースに出会った。水戸市長、滋賀で井伊家の墓参り 安政の大獄わだかまり解け幕末の大老井伊直弼が尊王攘夷派の水戸藩士らを弾圧した「安...
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幕末の反英闘争

反英闘争というと英領植民地での出来事のようだが、今日は幕末日本の話である。アフリカであれ日本であれ、反英闘争とは、イギリスの帝国主義的圧力に対するその国のナショナリズムの発露である。港区高輪三丁目の東禅寺は「最初のイギリス公使宿館跡」である...
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タブノキは残った

昨年(平成22年)の3月10日、鶴岡八幡宮の公暁の隠れ銀杏という大木が強風で倒れた。ああまた歴史の証人が失われたと残念がったものだが、その後ひこばえが伸び再生が期待できるとのことで安心した。横浜市中区日本大通の横浜開港資料館の中庭に「玉楠(...
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下田開港150周年

昨年は大河ドラマ「龍馬伝」のおかげで龍馬ブームだった。ゆかりの地として賑わったのは高知や京都だけではなかった。伊豆半島の下田では「龍馬コイン」と「龍馬小判」が地域通貨として発行されたほか様々なイベントが実施されたようだ。下田は古くは唐人お吉...
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笑う明治天皇

今年は「龍馬伝」が大人気だったが、平成16年は「新選組!」に湧いていた。坂本龍馬と新選組とでは幕府に対する立場がまったく違う。新選組は龍馬暗殺の容疑者に見立てられたりするくらいだ。幕末ファンはどうなのだろう。龍馬が好きな人は新選組が嫌いなの...