安土桃山

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あったかもしれない大富山(とみやま)市

昭和38年に岡山県南に100万都市が出現するはずであった。当時の自治体名では西は鴨方町、東は邑久町、北は御津町、南は玉野市、児島市という超大型都市である。ざっくり言えば岡山市と倉敷市、総社市が合併したようなものだ。昭和37年12月に関係33...
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常山合戦の出城たち

九十九という地名で有名なのは西海国立公園の九十九島だろう。「くじゅうくしま」と読む。本日紹介するのは九十九山で「つくもやま」と読む。なぜ九十九を「つくも」と読むのか。『伊勢物語』に「百年に一年たらぬつくも髪我を恋ふらし面影に見ゆ」という歌が...
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よみがえる城、羽衣石城

名古屋城の木造天守は当初、2020年7月に竣工するはずだった。それができないと分かると2022年12月の竣工となった。ということはもうできていなければならないのだが、一向にいい話は聞かない。いっぽう鳥取には、かの有名な「ふるさと創生一億円事...
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吉川元春の陣所に落ちたUFO

ふるさと創生一億円事業は全国で笑いあり涙ありの大騒動となったが、一番の成功例は島根県益田市だろう。雪舟筆『益田兼堯像』を益田家から購入したのである。現在は雪舟の里記念館の一番の売りになっているし、これからも故郷の誇りとして大切にされるに違い...
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郷人の景仰する所となれり

ネットがなくては生きていけないように思っている人は多いが、本当に欠かせないのは物流である。現代の主力はトラック輸送、近代は鉄道が担っていた。江戸時代はどうなのか。西廻り航路に東廻り航路、菱垣廻船に樽廻船。海上輸送ばかりが注目されているが、河...
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補給路を守った忠義の武士

敵の補給路を断つことは勝敗を決定付ける重要な戦略である。今般のウクライナ戦争におけるキーウ攻防戦ではロシア軍の補給を止める作戦が行われたし、東部戦線では逆にウクライナ軍の補給路が断たれている。それは本朝戦国の世でも事情は同じ。敵の補給路を完...
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亀井茲矩が恩義を感じた人々

十勇士には真田十勇士と尼子十勇士がある。真田十勇士は猿飛佐助に霧隠才蔵、三好晴海入道と有名人が多いが、尼子十勇士は山中鹿之助以外にほとんど知られていない。山中鹿介は実在するが、その他の勇士たちはどうなのだろうか。鹿介の墓近くに、このような人...
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琉球守を拝受した武将

神聖ローマ帝国のことを「神聖でもなければローマでもなく、帝国ですらない」と批評したのは、啓蒙思想家ヴォルテールだ。現代でも民主主義を冠する独裁国家があるから、国号が実態と異なってもよいのだろう。ここでは「めざせローマ!」という気持ちを込めて...
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上方合体の議に定めたり

東西南北の方位がつく名字はたくさんあるが、そのうち多いのは「北」と「西」だそうだ。それには理由があり、南や東に開けた土地に家を構えたからだという。なるほど、「家の作りやうは夏をむねとすべし」という兼好法師の至言が思い出される。南向きは家が明...
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不安定な斜面の心安らぐ空間

ジョージア(かつてのグルジア)にカツキの柱(Katskhi pillar)という岩があり、その上に教会が建てられている。天国に一番近い教会と呼ばれているそうだ。建てにくい場所に建てる。合理性に欠ける行為がなぜ行われるのか。以前に「三徳山投入...