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名水の流れる天下の名瀑

「天下の名瀑」とは我が国を代表する滝を指す表現だ。読者諸兄姉はどの滝を思い起こすだろうか。華厳の滝か白糸の滝か、それとも神庭の滝か。本日は、落差こそ32mで大したことはないが、メジャーデビューから1300年という名瀑を紹介する。岐阜県養老郡...
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汲みてなむるにめでたき酒なり

今年は改元が予定され、何だかお祭り前のようなワクワク感がある。一昨年(2017)は養老改元1300年に当たり、岐阜の養老町が大いに盛り上がった。養老公園で「改元の宴」という酒飲みイベントがあると聞き、私もお祝いに駆け付けた。広い公園を眺めな...
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シラサギの傷をいやす温泉

ツルを助けたその晩に美しい娘が訪ねてくる。「けっして見ないでくださいね」と部屋に入ったきり出てこない。機織りの音もしないので心配になって覗いてみると、何もかも持って逃げられていた。その鳥はサギだった。有名な小話である。ここではツルに比べて分...
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廃太子、杖下に死す

血生臭い権力闘争にドロドロの恋愛関係。皇族も貴族も人間だもの。感情むき出しに自己主張して、敵を蹴落としている。政治史でもっとも面白いのは、奈良時代ではないか。大河ドラマにすればよさそうだが、太閤秀吉や西郷どんのようなスーパーヒーローが登場し...
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草取りかねて妹が手を取る

婚活パーティーに自治体が本気になっているのは、少子化に危機感を抱いているからである。かつては家族や地域、職場に「そろそろあなたも…」とお世話を焼く人がいたものだ。こうした結婚促進機能が低下した結果、お見合いや職場での出会いが少なくなり、晩婚...
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日本酒発祥の地を訪ねて

呑みながらこう考えた。日本酒はどこで生まれたのか。それは偶然の産物だったのか。初めて酔った人はどんな気分だったのか。本日は、日本酒の起源を訪ねる旅に出かけることとしよう。宍粟(しそう)市一宮(いちのみや)町能倉(よくら)の庭田(にわた)神社...
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祝・報恩大師生誕1300年!

48という数字は、数ある数字の中でも少々特別らしく、「AKB48」とか「いろは四十八組」などと、見かけることが多い。美しい渓谷の「赤目四十八滝」もあるし、相撲の決まり手は「四十八手」と言われる。実際の数には関係なく48という数字が選ばれてい...
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祝・孝謙天皇生誕1300年!

男性とか女性とか性別ではなく、ひとりの人間として能力を発揮できる機会が確保されている。そんな男女共同参画社会を目指していたのだろうか。女帝孝謙称徳の周辺には女性官僚の姿が多い。和気広虫とか吉備由利などはその代表である。また、ミネルヴァ日本評...
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幻の古代山城を求めて

「幻の古代山城を発見!」というニュースを、いつの日か聞きたいものだ。というのも、『続日本紀』という公的記録に記載されながら、その場所が特定されていない山城が、備後国には二つもあるからだ。それは「常城(つねき)」と「茨城(いばらき)」。茨城は...
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備後府中は国府でもつ

「府中」という地名は各地にあり、例えば公共交通機関で「府中」がつく駅は全国に7つある。いずれも国府があったことを示唆している。「府中市」という地方自治体は東京都にもあるが、広島県にもある。今日は広島県府中市のアイデンティティについて考えてみ...