古墳

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桜樹に抱かれた破壊古墳

春に誘われたわけじゃないというが、春に誘われたら断り切れるわけなかろう。晴れた空、柔らかい大気、そして満開の桜。もう、考える前に身体が動いてしまう。書を捨てよ、外へ出よう。桜の樹の下には屍体が埋まっていた。これは信じていいことなんだよ。なぜ...
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みかんのへたになった古墳

ミカンのへたは下向きにして保存するのがよいという。そういえば、下向きに並べられた贈答品を見たことがある。また、ミカンのむきかたにはへそ派、おしり派、和歌山むきなど諸派あるようだが、へたから向くほうが白い筋が取れやすいそうだ。うちにはミカンの...
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ランキングを下げた巨大古墳

分からない時にはランキングが助かる。車をどこに売ろうかと思った時に「買取台数日本一」「やっぱりビッグが一番」というラジオCMを聞けば、そうなのかなと思うだろう。「売れすぎて車が足りません」と勢いよく叫んでいたのに、あのCMも流れなくなってし...
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浪形石石棺の未指定古墳

全国第4位の巨大墳、造山古墳の前方部にある石棺は、馬門石(まかどいし)とよばれる阿蘇溶結凝灰岩である。九州からのお取り寄せなのか、吉備の首長の権力の大きさを物語るものと言えよう。この岩には阿蘇ピンク石という、分かりやすいが、ちと軽い呼び名も...
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前方後円墳+横穴式石室

前方後円墳+竪穴式石室、円墳+横穴式石室という組合せはよく見かけるが、前方後円墳+横穴式石室は珍しい。見学する立場で言えば、墳形は前方後円墳がいちばん古墳らしく見えるし、薄気味悪い石室があるほうがドキドキする。つまり、いいとこどりの古墳であ...
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町指定文化財だった古墳

慶安御触書は慶安二年(1649)に発令とされていたが、どうやらその実体はなかったらしい。慶安四年(1651)の慶安事件、由井正雪らによるクーデターは未遂に終わったが、武断政治を改める契機となった。そんな時代の建築物が本日の出発地である。岡山...
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グローバル古墳の時代

我が家の壁はかつて、藁混じりの土壁だった。古めかくして『三匹の子ぶた』の藁の家かのように情けなく思っていたが、調湿、断熱、防火に優れた職人技の壁だったと気付いたのは最近である。本日紹介するのは、千数百年を経てもなお美しい石の壁である。こうも...
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富沢谷の古墳に立ち寄り物見峠へ

富雄丸山古墳については日本最大の円墳として「円墳選手権大会東海代表」など本ブログでもたびたび触れている。この有名古墳で国宝級の大発見があったとのニュースが駆け巡った。今年1月25日のことだ。出土したのは異形の鏡と剣である。鏡は「鼉龍文盾形銅...
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地震台風に強い石造建造物

わらの家、木の家、レンガの家のうち、一番安心なのは?「三匹の子ぶた」が語り伝える教訓である。風で吹き飛ばされないレンガ造りが安心なのは、イギリスに地震がないからだ。腑に落ちるこの話は、日本にはやはり木の家が適していると続く。ところが我が国に...
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君は蘇我稲目を見たか

昨今、旧統一教会とつながりのある政治家が次々と明らかになり、政教分離の在り方が議論されている。韓国発祥の宗教団体に政治家がお墨付きを与えたというのが問題視されているのだ。問題は韓国発祥にあるのではなく、信じる者は救われるどころか騙されるとい...