古墳

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前方後円墳のライセンス

デザインの権利を保護する意匠制度は、明治21年公布の意匠条例に始まる。意匠登録第1号は、須永由兵衛(すながよしべえ)のテキスタイルデザイン「雲井織」であった。今や自動車、建築物からペットボトル、お菓子に至るまで様々な工業デザインが保護され、...
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桜樹に抱かれた破壊古墳

春に誘われたわけじゃないというが、春に誘われたら断り切れるわけなかろう。晴れた空、柔らかい大気、そして満開の桜。もう、考える前に身体が動いてしまう。書を捨てよ、外へ出よう。桜の樹の下には屍体が埋まっていた。これは信じていいことなんだよ。なぜ...
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みかんのへたになった古墳

ミカンのへたは下向きにして保存するのがよいという。そういえば、下向きに並べられた贈答品を見たことがある。また、ミカンのむきかたにはへそ派、おしり派、和歌山むきなど諸派あるようだが、へたから向くほうが白い筋が取れやすいそうだ。うちにはミカンの...
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ランキングを下げた巨大古墳

分からない時にはランキングが助かる。車をどこに売ろうかと思った時に「買取台数日本一」「やっぱりビッグが一番」というラジオCMを聞けば、そうなのかなと思うだろう。「売れすぎて車が足りません」と勢いよく叫んでいたのに、あのCMも流れなくなってし...
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浪形石石棺の未指定古墳

全国第4位の巨大墳、造山古墳の前方部にある石棺は、馬門石(まかどいし)とよばれる阿蘇溶結凝灰岩である。九州からのお取り寄せなのか、吉備の首長の権力の大きさを物語るものと言えよう。この岩には阿蘇ピンク石という、分かりやすいが、ちと軽い呼び名も...
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前方後円墳+横穴式石室

前方後円墳+竪穴式石室、円墳+横穴式石室という組合せはよく見かけるが、前方後円墳+横穴式石室は珍しい。見学する立場で言えば、墳形は前方後円墳がいちばん古墳らしく見えるし、薄気味悪い石室があるほうがドキドキする。つまり、いいとこどりの古墳であ...
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墓域として利用された400年

うちの近くの田んぼでは、冬によく「わらぐろ」を見かけたものだ。わらを乾燥貯蔵するための三角帽子のわら積みである。雨にびしょ濡れになって乾燥できるのかと思ったら、雨水は中に染み込まないのだそうだ。わらは藁だが、ぐろとはなにか。アーカイブスを調...
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町指定文化財だった古墳

慶安御触書は慶安二年(1649)に発令とされていたが、どうやらその実体はなかったらしい。慶安四年(1651)の慶安事件、由井正雪らによるクーデターは未遂に終わったが、武断政治を改める契機となった。そんな時代の建築物が本日の出発地である。岡山...
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グローバル古墳の時代

我が家の壁はかつて、藁混じりの土壁だった。古めかくして『三匹の子ぶた』の藁の家かのように情けなく思っていたが、調湿、断熱、防火に優れた職人技の壁だったと気付いたのは最近である。本日紹介するのは、千数百年を経てもなお美しい石の壁である。こうも...
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富沢谷の古墳に立ち寄り物見峠へ

富雄丸山古墳については日本最大の円墳として「円墳選手権大会東海代表」など本ブログでもたびたび触れている。この有名古墳で国宝級の大発見があったとのニュースが駆け巡った。今年1月25日のことだ。出土したのは異形の鏡と剣である。鏡は「鼉龍文盾形銅...