南北朝

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失われゆく後醍醐伝説

CD-Rにはずいぶんお世話になった。音楽用でけっこうたくさんのお気に入りアルバムを作ったものだ。データ用としてはいったん記録すれば消去できない点が心強い。この光記録メディアが昨年「未来技術遺産」に登録されたという。開発は1988年である。情...
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足利兄弟の喧嘩は弟の勝ち

兄弟喧嘩もいい加減にしてもらわないと、国の行く末が案じられる。世界史ならクレオパトラ7世フィロパトル(姉)とプトレマイオス13世テオス・フィロパトル(弟)、日本史なら天智天皇(兄)と大海人皇子(弟)であろう。国民そっちのけの権力闘争だったに...
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後醍醐天皇はどこを通ったか

隠岐配流の後醍醐天皇は美作から伯耆へ抜けたのだが、どのようなルートだったのだろうか。アーカイブス「後醍醐天皇の休石」で紹介したコラムによると、遷幸ルートには次の4説があるという。①「岡山県久世から中和村を経て、鳥取県の下蚊屋に入った」②「岡...
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御敵にこそなるべかりけれ

ロシアとウクライナの戦争は双方が正義を掲げているが、どう考えてもウクライナとその支援国に真の正義がある。それでもロシアに対する制裁に温度差があるのは、天然ガスへの未練のせいだろう。EU加盟のハンガリーは天然ガスのルーブル支払いに応じているし...
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後醍醐伝説が生じた背景

今回の大河は戦国でも幕末でもなく鎌倉初期である。ドロドロした歴史がどのように描かれるのか楽しみだ。ドラマは大どんでん返しが描かれると盛り上がるが、それなら『太平記』に勝るものはないだろう。主上御謀反が失敗に終わり後醍醐帝は隠岐へと流されるも...
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その忠烈、鬼神をして泣かしむる

皇位継承の在り方について検討していた有識者会議が、女性皇族が結婚後も皇室に残る案と旧宮家の男系男子を養子縁組する案を示した。女性・女系による皇位継承に寛容な国民世論とは乖離した内容であり、本気で皇統を守ろうとする気概が感じられない。保守派に...
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因幡の藤原景清とは何者か?

悪七兵衛景清については、「日の立つ国の光明というイメージ」など、このブログで何度か各地の伝説を紹介した。『平家物語』から始まって、幸若舞、古浄瑠璃、義太夫節、歌舞伎という各種芸能で扱われることにより、英雄化、伝説化が進展したのであろう。しか...
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姫路城以前の霊場的な空間

西のノイシュバンシュタイン城、東の姫路城と並び称されるのかどうかは知らないが、姫路城は我が国が誇るべき世界遺産である。この春に終了したNHK「歴史秘話ヒストリア」の最終回に採り上げられた3つの秘話は、「邪馬台国はいずこに」「姫路城 白き輝き...
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長慶天皇御陵墓(因幡桜谷編)

安徳天皇の御陵墓が鳥取県内には三つもあると以前に紹介した。詳しくは安徳天皇御陵墓(伯耆中津編)、同(因幡姫路編)、同(因幡岡益編)をご覧いただきたい。これだけでも不思議だが、さらに驚くことに長慶天皇の御陵墓まであるというのだ。探しに探して、...
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何ぞ九五に復さざるを患へんや

「夢幻」はファンタジーが好まれる昨今、よく見聞きする言葉だ。歴史好きなら「夢まぼろしのごとくなり」の織田信長を思い起こすだろう。好天に恵まれたこの日、私は夢幻の地を訪れようと林道をひた走った。深い山中を縫うように進むと、「夢」と「幻」のお寺...