戦後 森に消えた「やまごん」 昭和のオカルトブームには、何が起きても不思議ではない雰囲気があった。テレビの前ではスプーンを指でこすり、夜道を歩いては宇宙人に出遭わないかと心配した。特に「3メートルの宇宙人」は恐怖だった。本ブログでも「可愛らしい!?ヒバゴン」「幽霊の正体... 2024.12.03 戦後
鎌倉 嗚呼、文永の役750年! 大東亜戦争が「自存自衞ノ爲」というのは詭弁であり、戦争の動機としては「元寇」にこそ相応しい。今年は最初の派兵から750年ということで、九州国立博物館で特集展示「モンゴル襲来の痕跡を探る」が開催されている。北条時宗の花押のある関東御教書(文永... 2024.12.01 鎌倉
神話 虫明の瀬戸に待ち試みむ 知の巨人、柳田国男は『日本の伝説』において伝説を類型化し、生成の背景や変化について指摘した。伝説の魅力は成長の過程にあると言っても過言ではないだろう。岡山県内から3つの伝説地が紹介されている。久米郡大倭村大字南方中の「二つ柳」については「箸... 2024.11.26 神話
戦後 昭和まで県境だった国境 海に囲まれた我が国は、国境を身近に感じることがほとんどない。だが、国内には国境がたくさんある。旧国の境である。今も都道府県境に引き継がれていることが多いが、そうでないケースもある。歴史を振り返れば洋の東西を問わず、土地の境目が移動することは... 2024.11.18 戦後
弥生以前 見るほどに夫婦に見える二柱 人の顔に見える自然物を見かけて驚くことがあるが、これは私たちが目鼻口を認知しやすい機能を有しているからだという。二つ並んだ岩を見ると「夫婦岩」と呼ぶのも同じかもしれない。試みに地理院地図で「夫婦」を検索すると、全国各地の「夫婦岩」「夫婦滝」... 2024.11.15 弥生以前
江戸中期 たのもしや五つの道を守りてぞ 中央にあっては老中白河楽翁、地方にあっては早川代官。松平定信の寛政の改革は厳しい取締りのイメージが強いが、地方行政において名代官を数多く輩出している。やはりトップが明確に方針を示すことで、部下が動きやすくなったのだろう。その改革の根幹は、農... 2024.11.12 江戸中期
明治 喇叭手の故郷を訪ねて 国道313号を成羽に向かって走ると、対岸の中腹に「木口小平の生家」と示す看板が見えていたものだ。ああ、あの有名な兵士は、ここの生まれだったか。野山に遊んだ子ども時分には、やがて訪れる運命など想像すらできなかっただろう。ところが近年、どうも看... 2024.11.11 明治
室町 美作をめぐる山名氏VS赤松氏 国道482号は、京都府→兵庫県→鳥取県→岡山県→鳥取県→岡山県→鳥取県、と長い旅路の道である。国道9号とは趣を異にする山中の道で、酷道としても知られているようだ。鳥取県と岡山県の県境を4回も通過するが、その峠は東から辰己峠、人形峠、福本峠、... 2024.11.08 室町