gyokuzan

弥生以前

東では岩宿の発見、西では沼の発見

竪穴住居の耐用年数は20年だという説があるが、その根拠は伊勢神宮の式年遷宮が二十年に一度だからだそうだ。茅葺の屋根は傷みやすいから、実際にはもう少し短いようだ。ある調査では13年という数値が示されている。津山市沼に「沼弥生住居址群」がある。...
安土桃山

この両条、肝要の儀にさうらふ

公文書改竄を平気で行う現在の政府にはアーカイブの重要性が理解できないようだが、中国の覇者毛利氏はよく分かっていた。元就や吉川、小早川の出した文書は原本の保管、写しの作成など大切に管理され、「毛利家文書」や「閥閲録」として今日に伝えられている...
南北朝

因幡の藤原景清とは何者か?

悪七兵衛景清については、「日の立つ国の光明というイメージ」など、このブログで何度か各地の伝説を紹介した。『平家物語』から始まって、幸若舞、古浄瑠璃、義太夫節、歌舞伎という各種芸能で扱われることにより、英雄化、伝説化が進展したのであろう。しか...
安土桃山

児島郡で最高所に築かれた山城

信長の成功の背景には「湖城ネットワーク」があったという。琵琶湖の周囲に築かれた四つの城、すなわち本拠の安土城、光秀の坂本城、信澄の大溝城、秀吉の長浜城である。近江を制する者は天下を制すと言われるように、琵琶湖の制海権を押さえることで、京への...
鎌倉

一遍上人の美作巡錫物語

宗教的な高揚感を得るためには、まずは無心になることが大切だ。静かに手を合わせて礼拝する。そして一心不乱に「南無妙法…」なり「南無阿弥…」なり、または「オンコロコロ…」なり、宗教的な言葉を唱えるとさらによい。大勢で一斉に勤行すれば、そこに聖な...
古墳

卑弥呼との太いパイプを持つ人物

前方後円墳は近代考古学が生んだ名称であり、江戸時代には茶臼山、双子塚、車塚と呼ばれていた。それぞれ古墳の形状を何に見立てるかであるが、このうち車塚は牛車に見えたということらしい。牛車と言われてもおじゃる丸のイメージが湧くだけだが、どのような...
戦国

あら事々しの御待設けや

助けを求めに行って断られたら、どんなにつらいことだろうか。正保三年(1646)に、清の侵攻に苦しむ南明の鄭芝龍が我が国に援軍を求めた時、御三家の面々は出兵に賛成し、自ら大陸に渡ることを願ったが、重鎮の井伊直孝が無益だと強く主張し、請援拒否の...
戦前戦中

失われた塔を求めて

失われた塔に浪漫を感ずるのは私だけではなかろう。世界的に有名なのはバベルの塔だが、実在とまでは言い難いようだ。それでもマニアックなことに、ブリューゲルの名画を元に塔の高さを計算すると510mになったという。『ブリューゲルへの招待』朝日新聞出...
神話

灘の一つ火ありがたや

夜は暗いが、真の闇を体験することはなかなかない。そこでお勧めしたいのは、善通寺や朝護孫子寺に設けられている「戒壇めぐり」というアドベンチャーコースである。壁に手を当てていなければ右も左も分からない。ゆっくりと歩を進めるうちに、ほのかな明かり...
古墳

岡本のオサバに立てるヘボソ塚

エア・チェックが死語になって久しい。かつてはFMラジオの番組プログラムで流れる曲を調べ、待ちに待ってラジカセの録音ボタンを押したものである。DJの声と曲の始まる一瞬の隙を逃してはならない。そうしてできたオリジナルテープはまさにお宝であった。...