gyokuzan

江戸中期

管轄したのは天領約四万石

風情ある観光地といえば城下町で、街路や町並みの淵源を江戸時代に求めることができる。何万石の城下町であったことは今も市民の誇りであり、都市のアイデンティティとなっている。加賀百万石の金沢はその代表格と言えよう。諸侯の城下町ではなく、徳川家の天...
明治

古い建物だとお思いでしょうが

古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます。これに続いて「どこに新しいものがございましょう。」と言うのだが、今や新しいものだらけで、古い私は古いものに内在する安心感を抱きしめるばかりである。府中市上下町上下に...
神話

後の世に疫気(えやみ)あらば

悪さばかりするスサノオに神々は愛想を尽かし、天上界から追放してしまった。(乃共逐降去、すなはちともにやらひやりき)ちょうど長雨の時季であった。スサノオは青草を編んで蓑笠をつくり、神々に宿を借りたいと乞うた。(而乞宿於衆神、やどをもろかむたち...
江戸中期

神仏混淆の姿を残す天満宮

今年は辰年であることから、各地の水族館ではタツノオトシゴの企画展示が行われているようだ。タツノオトシゴは龍の化身と呼ばれている。子だくさんで縁起がいいとか、オスが卵を守り育てるのが今どきだとか、カップルが向き合うとハート形になるとか、記憶を...
安土桃山

諸国山城御停止の命により廃城?

元和偃武はパクストクガワーナの始まりとして高く評価できる。特に一国一城令は戦国の終焉を告げる象徴的な法令といえよう。そもそも偃武には武装解除という意味があるそうだ。ノーベル平和賞級の意義ある出来事であった。現代にあっても基地問題は、日本、と...
戦国

備前最北端に位置する山城

今は消滅した岡山県御津郡は南北に細長い行政区画で、南の福浜村は海に面していたが、北の江与味(えよみ)村は美作に接していた。江与味は現在、久米郡美咲町に属している。御津郡は備前、久米郡は美作。マージナルな場所ならではの争奪戦があったのかどうか...
幕末

ありがとう十五夜丹蔵

岡山県出身の関取がしばらく出ていない。私が強く印象に残っているのは鷲羽山で、小兵ながら技能派として館内を沸かせたものだ。四股名のとおり鷲羽山がある児島の出身である。他にも昔、常ノ山という技能派力士もおり、児島には常山という山もあるが、こちら...
戦国

鼻のようにうずたかい山城

鼻は人体の一部ではあるが、顔から突き出た鼻のように、出っ張った地形も「鼻」と呼ばれる。有名なのは薩摩半島最南端の長崎鼻だろう。美しい岬で、観光スポットとして人気のようだ。本日紹介する鼻は、岬ではなく山である。鼻のようないい形をしており、鼻高...
戦国

一説によれば児島高徳の居城

南朝の忠臣児島高徳は実在するや否や、と歴史学者が論争していた時代があった。否定派は重野安繹、久米邦武、実在派は田中義成、八代国治である。現代の評価が高いのは実証主義を重んじた重野、久米の両博士だが、児島高徳は「抹殺」されたのではない。地域史...
鎌倉

禅師が己の姿を凝視した寺

政教分離と言いながら政治と宗教がスキャンダラスで密な関係にあるのは、民主主義の本質によるものだろう。自らが信頼する者に政治を託すことと、自分を導いてくれる先師に心を寄せることは、はっきり言って同じ心性である。権威を必要とするのも共通している...