飛鳥

投げ入れられた奇跡のお堂

不思議でしかたない。投入堂はなぜ落ちないのか。台風に飛ばされるとか、地震で崩れるとか、ありそうで、ない。しかも、あのような崖でどのように建築作業をしたのか。危険を通り越して不可能だろう。だから、こう考えた。投げ入れたに違いないと。鳥取県東伯...
戦前戦中

元号と名勝をつくった男

「令和」という美しい元号は、万葉集研究の第一人者中西進先生が考案されたようだ。「平成」は東洋史研究の山本達郎氏、「昭和」は漢学者の吉田増蔵、「大正」は漢詩人の国府犀東が考案したとされる。昭和改元に際しては「光文事件」という世紀の大誤報が発生...
戦後

まちがいない、こいつはウラン鉱だ!

鉄腕アトムの妹ウランちゃんは、今なら、まずない命名だろう。かつてアトムとウランは最先端の“あにいもうと”だった。その頃の原子力は希望であり未来だったのである。『鉄腕アトム』の連載は昭和27年から始まり、ウランちゃんの初登場は同30年だという...
南北朝

何人の住むやを知らず浮島の砦に架かる夢の浮橋

「浮いている」のは日々実感しているが、そういう話ではない。新宮市にある「浮島の森」を歩いたのはずいぶん前のことだが、その時の感触は今も忘れていない。浮いているというフワフワ感が靴底から伝わってきた。「夢の浮橋」は『源氏物語』の最終帖で、その...
明治

名利を求めなかった地方政治家

今年はコロナ禍に加え、ナイチンゲール生誕200年に当たり、看護師さんに対するリスペクトの機運が高まっている。ナイチンゲールはイギリスの人だが、「日本のナイチンゲール」と呼ばれるのは新島八重、瓜生岩子、萩原タケである。このうち新島八重は大河『...
安土桃山

医王山城は不落を祝う山城

「ラ王」は1992年の発売以来、ラーメンの王様として君臨している。「花王」は1887年創業の老舗で、花の王様ではなく顔に由来するという。では「医王」とは何か。医者の王様、まさか日本医師会の会長ではあるまい。このたび8年ぶりに新会長が選出され...
戦前戦中

残る駅舎と失われた駅舎

鉄道ファンには様々な専門分野があるそうだが、駅舎を探索・研究する「駅鉄」という人々がいる。いっぽう映画「男はつらいよ」シリーズを愛する「寅さんファン」という人々もいる。また、映画のロケ地を巡る「フィルムツーリズム」という旅の形態もある。本日...
安土桃山

V字を示す落ちなかった城

「落ちない城」として受験生に人気なのは、播州白旗城、信州上田城である。白旗城は新田義貞率いる6万の軍勢を赤松円心がわずか2千の兵で50日余り防ぎ止めた。上田城は徳川の大軍勢を2度にわたって真田氏が退けた。どちらも難攻不落の名城である。本日は...
奈良

お墓のデザインが変化した件

うちのあたりでは農作業で籾摺りのことを「とうす」というのだが、これは「とううす」すなわち「唐臼」から来ているのではないか。臼の実物を使ったことがないので自信をもって説明できないが、臼にはすり臼とつき臼の二系統があり、すり臼は唐臼(とううす)...
安土桃山

元祖桃太郎伝説の鬼山

岡山はなんでもかんでも桃太郎というイメージがあるが、その発祥は昭和五年(1930)だという。難波金之助という彫金家が著書『桃太郎の史実』で、吉備津彦命の温羅退治が桃太郎話のモデルだと発表したのである。意外に歴史が浅いことに驚かされるが、さら...