神話

神います風土記の里

神とは何か。哲学的で根元的な問いである。しかし,難しく考えることはない。風土記の舞台を訪ねてみよう。そこは人々が神と崇めた場所がある。現代の私たちも神を感じることができるのではないだろうか。姫路市香寺町香呂字雨ヶ代に「香呂の西向き地蔵」があ...
明治

絵馬の中の戦争

日本史上の合戦はロマンで語られる。神社に奉納される絵馬には,源平や川中島の合戦の名場面が描かれている。しかし,対外戦争となるとロマンでは済まされない。 姫路市香寺町香呂に「一原神社」がある。拝殿に日清戦争を描いたと思われる絵馬が掲げられてい...
神話

エイの舞う絵馬

蛇の穴と聞いたら,何か恐ろしい所に思える。洞窟のような場所を想像してみる。さて,実際にはどうだろう。姫路市香寺町香呂に「蛇穴(じゃけつ)神社」がある。いらない想像をして失礼だった。花咲く美しい神社だ。神社の由緒には次のような物語がある。この...
戦国

備前宰相生誕の地

宰相とは,現代では首相のことだが,かつては参議の唐名であった。豊臣政権の五大老・宇喜多秀家は,天正十五年(1587),15歳にして参議に任じられる。岡山城主にして参議,「備前宰相」の誕生である。岡山市東区沼に亀の形をした「亀山城跡」がある。...
戦国

梟雄の出世城

謀将やら梟雄やら,宇喜多直家には手段を選ばない策略家というイメージがあるようだ。『太閤記』には,戦国三大悪人として次のように記されている。まことに無道之報、直家にかぎらず。松永弾正忠久秀、斎藤山城守道三、此両人等も直家にひとしく、才高して利...
戦国

岡山の偉大な母

いつの世も母は偉大である。この母あってこその偉人である。厳しく強く,そして優しく。まさにグレートマザー物語である。戦国武将にしても然りであろう。岡山市東区西祖(せいそ)に「宇喜多直家生母の墓」がある。もとは国道2号線より南の寺山地区にあった...
古墳

箸墓÷2=浦間茶臼山

箸墓古墳は卑弥呼の墓であるといわれ,近くの纏向遺跡は邪馬台国の首都であろう,という説が考古学的な成果とともに有力視されるようになった。その箸墓古墳を二分の一に縮小した古墳が吉備にある。岡山市東区浦間に国指定史跡の「浦間茶臼山古墳」がある。墳...
戦前戦中

人と心の結集する場所

GLAY「BELOVED」,薬師丸ひろ子「交叉点」など,人々の行き交う交差点は詩の素材となることが多い。出会いあるいは別れの場であり,目標であったり節目であったりする。そんな辻には史跡もまた多い。和泉市王子町3丁目に聖神社一の鳥居があり,そ...
奈良

伝説の白狐と国府

名は体をあらわす。事物の名称や地名には何がしかの由来があるものだ。有為転変の世の中である。地表は様々に移り変わっていくが,古くから記録され現在まで伝わっているものがある。神社の名称もその一つだろう。和泉市尾井(おのい)町2丁目に「舊府(ふる...
平安

恋しくばたずねきてみよ

『放送名作童話』とは,NHKや民放のラジオから,全国に向けて放送された童話のうち,好評を得た作品を選んで学年別に本に編集したものである。手元の『NHK・民間放送局 放送名作童話 6年生』は,金の星社から昭和34年に発行されている。中でも,三...