安土桃山

金鯱で飾られた幻の天守

天守閣のない城なんて…と思えるくらい,城=天守のイメージが強い。しかし,天守の存在は城郭に必須の要件ではない。本日紹介する城も天守閣の有無が長い間はっきりしていなかった。宮崎市佐土原町に「佐土原城跡」がある。写真は「天守台跡」である。中世,...
安土桃山

自らの命に代えて

歴史上の人物が「公」という尊称で呼ばれるのは,地元の人々に慕われている証拠だ。今日は23歳の若さで亡くなりながらも,今も盛大に顕彰活動が続けられている戦国武将の話である。三木市上の丸町の雲龍寺に「別所長治公・照子夫人首塚」がある。時は天正六...
鎌倉

旅の僧が与えた特権

旅する御隠居かと思えば天下の副将軍,旅の僧かと思えば前の執権であった。馴れ馴れしくため口をきいていた者にとって,正体を知った時の驚きは如何ばかりか。まさに驚天動地。命にかかわることだ。そこが視聴者の最大の楽しみである。三木市の恵比須駅(神戸...
江戸前期

義を見て行動した人

義を見てせざるは勇なきなり。小さい頃にしたカルタにこんな言葉があった。正義と勇気は不可分だと子供ながらに理解した。理解した? いや,知行合一ならば,今でも理解できていない。言うは易く行うは難し。正義と勇気を持ち行動した庶民,彼らのことを「義...
源平

石仏の背中に弁慶が…

素朴な石仏が好きだ。手を合わせる人,花を手向ける人,そしてカメラに収める人,すべての人を優しい気持ちにさせてくれる。自然や風景に溶け合うようなお姿で,さりげなくそこにいらっしゃる。今日も癒されに行ってみよう。三木市跡部に「跡部の石仏」がある...
戦前戦中

大日本の標準時

標準時子午線といえば,明石市。そして,東経135度。そ~んなの~常識,なのだが,東経135度が通る地点は明石市だけではない。それも常識なのだが,実際にその場に立つと新鮮に感じる。三木市久留美に「大日本中央標準子午線」を示す標柱が立っている。...
弥生以前

川底に開いた穴

「古神戸湖」,その名を聞いただけで惹きつけられた。今から3500万年前,神戸を中心とした地域に大きな湖があったという。どのような光景を想像すればよいのか。都会的な地名と大自然,そのギャップに戸惑うばかりだ。今日は太古の昔を散歩しよう。三木市...
安土桃山

三木の干殺し

22か月である。これほど秀吉が苦戦した合戦はない。播磨・三木城の包囲戦である。守るは従四位下侍従別所小三郎長治二十三歳。両将ゆかりの地を訪ねてみよう。三木市上の丸町の三木城址に「別所長治公像」が建立されている。三木市ライオンズクラブ結成40...
安土桃山

伝説の軍師

名将に軍師あり。天下人・秀吉には「両兵衛」がいた。すなわち,竹中半兵衛,黒田官兵衛である。うち官兵衛は関ヶ原を生き抜くまで命を永らえるが,半兵衛は天下統一前に若くして没する。胸の病だったという。三木城包囲戦の最中のことである。三木市平井に「...
江戸中期

どっこいさん

面白いネーミングだ。どっこいしょと腰掛けて眺めてみた。ビール瓶6本かと思えば,顔が刻まれている。これは六地蔵なのだ。素朴な石仏は各地におわすが,これはとりわけのほほんとしている。三木市志染町窟屋に「どっこいさん」がある。横穴式円墳の天井か蓋...