江戸前期

小大名の底力

戦国の世渡りは難しかっただろうとつくづく思う。織田信長の家臣だったことは初めから勝ち馬に乗っているようなもの…いや、実のところまったく違う。信長の粛清をくぐり抜け、秀吉、家康へと吹く風をうまく読まねばならない。むしろ、最終局面で馳せ参じて大...
古墳

再び、石棺の転用

以前に「石棺の転用」と題して橋として利用されていた石棺の蓋の話をした。今度はテーブルとして利用されていたケースの紹介である。姫路市太市中の太市中墓地に今は使われなくなった引導台がある。被写体とはしていないが周囲には墓石がたくさん並んでいる。...
平安

古代日本の大動脈

東京と大阪を結ぶ交通路は現在の日本の大動脈である。それは、東名・名神高速道路であり、国道1号線であり、東海道新幹線であり、東海道本線であり、遠い将来は中央リニア新幹線となるルートである。しかし、古代日本に東京はなかった。畿内と結ばれていたの...
神話

岩を通した皇后の矢

岩には不思議な魅力がある。大きさ、形のよさから微妙に動く岩まで楽しむ要素は多い。その不思議さに神が宿ると考えられたり、英雄と関連付けられたりする。そして信仰の対象となっていく。今日は見事に割れた巨岩にまつわる伝説を紹介しよう。姫路市西脇に「...
明治

山門となった城門

かえすがえすも惜しいと思うのが、戦災と廃城令と一国一城令である。この三要因によって、どんどん城は取り壊されていった。残っておれば文化財としても観光スポットとしても高く評価されただろう。こんな無責任な感想を言っても仕方がない。それぞれの要因を...
戦国

島村蟹の居城

それにしてもヘイケガニの甲羅の模様はよくできている。これは伝説を生まずにはおかない。平家の怨念を表しているという。異名を「武文蟹(たけぶんがに)」ともいい、こちらは南朝の忠臣・秦武文(はたのたけぶん)の生まれ変わりだという。同様な命名で「島...
安土桃山

宮本武蔵を見ていた椋

宮本武蔵の生誕地争いは傍から見ているとおもしろい。自身が書いた『五輪書』に「生国播磨の武士、新免武蔵守藤原玄信」と記しているので争う余地がなさそうに見えるが、播磨説を凌駕しているのが美作説である。吉川英治が小説で採用したことから台頭し、行政...
神話

英雄とのゆかりを求めて

伝説とはいつの時代から伝えられてきたのだろう。伝説にもさまざまな種類があるが、おそらくは英雄の物語が最も古いのではないか。英雄が留まり言葉を発した場所に伝説が生まれる。今日のヒロインは神功皇后である。姫路市網干区和久に「神功皇后舩繋岩」があ...
源平

水を盗むのだから

源頼朝に父義朝の髑髏を示して挙兵を迫る。仏に仕える身にして豪胆無比。恋愛に殺人。物語性を備えた人物像は人をして魅了せずにはおかない。その豪僧の名は文覚である。兵庫県揖保郡太子町原の福井大池のほとりに「文覚上人腰掛石」がある。濃厚なキャラの文...
古墳

東からやってきた渡来人

歴史用語は歴史認識を示すものとして重要だが、時代の変化や研究の深化によって歴史認識が変わると用語も変えられる。私は「渡来人」という用語が広まり始めた頃に、それを学校で教わった。それまでは「帰化人」と呼んでいたが、「帰化」という概念が朝鮮から...