弥生以前

弥生のニュータウン

城の起源は弥生時代の環濠集落にあるらしい。なるほど堀に物見やぐらは城郭の基本的な要素だ。今日は教科書でも見たことがある典型的な環濠集落を訪ねよう。横浜市都筑区大棚西に「大塚・歳勝土(さいかちど)遺跡」がある。周囲には港北ニュータウンが広がっ...
明治

祝・横浜赤レンガ倉庫100周年

都市の魅力は歴史が生かされていることだ。初めて東京駅に降り立ったときに思ったのだが、横浜を訪れてさらに思いを強くした。歴史こそ都市の魅力だと。自分で写した下の写真を見て、サンクトペテルブルグかと思った。サンクトペテルブルグなんて行ったことも...
幕末

タブノキは残った

昨年(平成22年)の3月10日、鶴岡八幡宮の公暁の隠れ銀杏という大木が強風で倒れた。ああまた歴史の証人が失われたと残念がったものだが、その後ひこばえが伸び再生が期待できるとのことで安心した。横浜市中区日本大通の横浜開港資料館の中庭に「玉楠(...
戦後

三島由紀夫の愛したマドレーヌ

「宮内庁御用達」はその店のステータスを表しており上品さを感じるが、作家がお好みであったというのも味わい深い。皇室の方々はここの店が好きだと明言することは少なかろうが、作家は好物をはっきりとしかも情緒豊かに表現することができる。私たちも作家に...
幕末

下田開港150周年

昨年は大河ドラマ「龍馬伝」のおかげで龍馬ブームだった。ゆかりの地として賑わったのは高知や京都だけではなかった。伊豆半島の下田では「龍馬コイン」と「龍馬小判」が地域通貨として発行されたほか様々なイベントが実施されたようだ。下田は古くは唐人お吉...
奈良

初日の出に鶴鳴き渡るなり

国木田独歩の『日の出』という短編が好きだ。もっとも印象的な場面を紹介しよう。原文ではなく私の翻案である。ある海岸の夜明けである。時は、明治21年1月1日。新年第1日目の太陽は、今、まさに波の上にその姿をあらわそうとしている。そのめでたい日の...
戦前戦中

唐人お吉の流行

駕籠で行くのは お吉じゃないか 下田港の 春の雨 泣けば椿の 花が散る逢うてゆきたや 鶴松さんに 幼馴染みの あの人に 忘れられよか 筒井筒沖の黒船 狭霧で見えぬ 泣けば涙で なお見えぬ 泣くに泣かれぬ 明烏昭和5年の流行歌、西條八十作詞の...
戦後

初詣はお稲荷さん

あけましておめでとうございます。お正月に一番にするのは初詣でしょという思い込みから今年最初の話題をしたい。2009年の初詣ランキング(三が日の参詣者数)は、明治神宮、成田山新勝寺、川崎大師、伏見稲荷大社、鶴岡八幡宮だったそうだ。このうち、伏...
幕末

笑う明治天皇

今年は「龍馬伝」が大人気だったが、平成16年は「新選組!」に湧いていた。坂本龍馬と新選組とでは幕府に対する立場がまったく違う。新選組は龍馬暗殺の容疑者に見立てられたりするくらいだ。幕末ファンはどうなのだろう。龍馬が好きな人は新選組が嫌いなの...
江戸前期

忠臣蔵の季節

先日の田村正和のTVドラマ「忠臣蔵‐その男、大石内蔵助」にしろ、今公開中の映画「最後の忠臣蔵」にしろ、ここのところ忠臣蔵が気になる。長期間にわたる出来事であっても、メディアが取り上げる時期には季節性があるようだ。夏は太平洋戦争、冬は忠臣蔵の...