江戸前期

鳩を近付かせない方法

むかし、名字のトリビアを紹介した本を読んで、「小鳥遊」と書いて「たかなし」と読む珍しい姓があることを知った。鷹がいないから小鳥が遊べるというわけだが、今日紹介する話はその逆である。川越市小仙波町一丁目の「喜多院鐘楼門」は国指定重要文化財であ...
江戸前期

不思議の川越城

日本三大~と有名なものは3つにまとめたがる傾向があるが、不思議は7つ挙げられる。それだけ世の中には分からないことが多いのだろう。世界七不思議を筆頭に、不思議にはロマンがありミステリーがあって、みんな大好きだ。川越市郭町ニ丁目の川越市立博物館...
明治

プリンスの邸宅

高輪プリンスホテルから品川駅へ降りる坂道(さくら坂)は、桜や新緑の季節には泣けるくらい美しい。温かい緩やかな風にのって宙に舞った薄紅色の一片が濃紺スーツの袖に付く。葉桜になると木漏れ日がアスファルトで穏やかに揺れている。袖に付いた花びらを払...
明治

汽笛一声新橋を

「汽笛一声新橋を」と口ずさんで、そこで止まってしまった。この有名な歌い出しから新橋が鉄道の起点だったと知ってはいたが、歌詞の続きが分からない。調べてみると「はや我汽車は離れたり 愛宕の山に入りのこる 月を旅路の友として」というそうだ。港区東...
江戸前期

江戸城が見える場所

都会には歴史を感じる場所がないと感じていた。あったとしても~の跡という小さな石碑が周囲の喧騒に掻き消されるかのようにひっそりと立つのみだと思っていた。しかし、都会でも時々歴史が目の前に現れることがある。それもそのはず東京には400年以上の歴...
江戸前期

帝釈天で産湯を使い

「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します」寅さんといえば昭和の国民的ヒーローである。少し前に友人と飲んでいて寅さんの話になった。友人は「こんなおっちゃん居ったらおもしろい...
江戸後期

中学生がバレーをした本丸御殿

名古屋城では現在本丸御殿の復元が行われている。全体の完成は平成30年という大計画である。さすがに尾張名古屋は城で持つである。城郭は天守閣のイメージが強いが、天守閣がなくとも藩政は機能する。藩政が実質的に行われていたのは御殿である。川越市郭町...
源平

源義経の岳父

源義経と静御前は吉野で別れる。静は捕らえられ鎌倉へ連行、そこで生んだ男児はすぐに殺害され、静は追放、その後は不明である。一方、義経は逃避行ののち奥州平泉で自害した。文治5年(1189)のことである。この時、義経とともに22歳の妻と4歳の娘が...
江戸前期

3泊4日した神君

各地を転戦して最後には天下をとった徳川家康は亡くなってからも旅をした。一旦は久能山に葬られたが日光に改葬されたのである。それは家康の意思、いや遺志であった。それは遺骸の移動ではない。神、東照大権現の遷座であったのだ。川越市小仙波町一丁目に日...
江戸後期

天神さまの細道ぢゃ

本当は恐い童話とか、本当は恐いわらべ歌というのがあるらしい。実は残酷だったり何かを暗示すると解釈されたりして、意外性があるところがウケるのだろう。今日扱うのは『通りゃんせ』である。歩行者用の青信号の音楽として有名だ。とおりゃんせ、とおりゃん...