安土桃山

朝鮮出兵に従軍した外交僧

慶尚道者。日本国安芸宰相奉勅命令世治也。自今日可守其旨事。慶尚道は日本国の毛利輝元が勅命により治めることとなった。今後そのことをよく理解しておくように。文禄の役において毛利輝元の代官宍戸元続が現地で出した禁制である。書いたのは小早川隆景に従...
戦国

祝・毛利元就郡山城入城500年、毛利隆元生誕500年

今年は大永三年(1523)に、毛利元就が郡山城に入城して500年、長男隆元が生まれて500年というメモリアルイヤーである。近代国家への移行を長州藩が主導したことを思えば、藩祖元就が権力を掌握するとともに世継ぎに恵まれた事に、我が国の起点の一...
古墳

ランキングを下げた巨大古墳

分からない時にはランキングが助かる。車をどこに売ろうかと思った時に「買取台数日本一」「やっぱりビッグが一番」というラジオCMを聞けば、そうなのかなと思うだろう。「売れすぎて車が足りません」と勢いよく叫んでいたのに、あのCMも流れなくなってし...
古墳

浪形石石棺の未指定古墳

全国第4位の巨大墳、造山古墳の前方部にある石棺は、馬門石(まかどいし)とよばれる阿蘇溶結凝灰岩である。九州からのお取り寄せなのか、吉備の首長の権力の大きさを物語るものと言えよう。この岩には阿蘇ピンク石という、分かりやすいが、ちと軽い呼び名も...
飛鳥

中四国地方最古のお寺

現在お寺の数は7万7000くらいあるそうだ。今では当たり前のようにあるお寺だが、日本史上初の調査では46ヶ寺だったという。調査は聖徳太子の没後すぐに行われたから、聖徳太子四十六ヶ寺と呼ばれている。『日本書紀』巻第廿二推古天皇三十二年(624...
平安

小式部内侍は腰痛の神様

興味深いことに、聖徳太子ゆかりの寺が二つないし三つある。一つは606年創建で太子町鵤(いかるが)にある斑鳩寺(いかるがでら)、もう一つは589年創建で加古川市加古川町北在家にある鶴林寺。どちらも今も多くの信者、観光客が訪れる名刹である。さら...
奈良

可視化された古代山陽道

神戸方面に車で行くことが少ないから、第二神明道路をそれほど使ったことがない。どこかで第一神明道路につながっているのだろうと漠然と思っていたが、このたび調べて驚いた。第一神明と呼ばれる道路はないというのだ。第一中学校があるのに第二中学校がない...
南北朝

歯痛も鎮める美しき五輪塔

医療が未発達だった時代には、痛くなったらとりあえず神仏に祈るしかなかったのかもしれない。この「紀行歴史遊学」においても頭痛に効く神様や腹痛に効くお地蔵様を紹介したことがある。ただし、旅先で出合う確率が高いのは歯痛の神様である。もっとも有名な...
奈良

駅家とサービスエリアの類似性

高速道路を走ってPAやSAを次々と通過していく。はじめのうちは快走しているものの、疲れてくると「PAまであと何キロ?」と意識し始める。だが、Don't Worry,I'm wearing!10分も走ると休憩できますよ。どうやらPAは15km...
平安

駅長、驚くなかれ。時の変わり改まるを。

近年は「駅長」をネコやイヌ、あるいはウサギが務めるケースが増えてきたが、今でも大きな駅では人間の駅長がその重責を果たしている。駅といえば鉄道の駅であり、平成になって「道の駅」が登場した時には、どことなく違和感を覚えたものだ。しかし、古代の幹...