平安

心とむなと思ふばかりぞ

日本史上、遊女がどれほど多くいたのか分からないくらいだが、名前を残すことはほとんどない。儚いといえば、儚い。しかし、懸命に生きた姿でもある。一面的な見方では捉えきれるものではない。一夜の宿を断られた西行法師がなじって詠んだ歌に、煩悩を捨てき...
鎌倉

中学生が発見した屋根石

楠木正行の像があり三好長慶の城があったという飯盛山に登ろうとしてあきらめた。それまでに十分歩いていて体力の限界を感じたことと、陽射しがますます傾いて時間の限界を感じたことによる。それでも登山口で珍しい石塔に出会った。大東市野崎二丁目に「石造...
江戸中期

金環日食は天からの贈り物

ここ岡山では、前日の予報が曇りで期待が持てなかった。だが、起きてみると気持ちのよい青空で、金環日食ではなく部分日食がよく見えた。下の写真は日食グラスをデジカメにあてて撮影したものだ。朝は光がだんだん強くなっていくのが通常だが、今朝は光量が下...
南北朝

巨大なクスノキ、偉大な楠木

クスノキには深い思い出がある。小学校の校庭にあったその大木は、子どもたちの格好の遊び場になっていた。一番よくやったのは、「だるまさんがころんだ」という遊びだ。もっとも鬼の言うセリフは「インド人の黒んぼ」だった。その他にも、どこまで駆け上がれ...
南北朝

歯神様となった南朝忠臣

親知らずを抜いてから10年以上になる。しばらくは定期的に歯医者に通っていたが、痛くもないし面倒になり行かなくなってしまった。だが、おかげなことに歯や歯茎の調子がおかしいと思ったこともない。歯間ブラシを欠かさずしているせいだろうか。今日は歯の...
南北朝

小楠公とお母さん

横井小楠といえば、近代国家の創造を志向した熊本藩士である。坂本龍馬の「船中八策」のもととなった「国是七条」を建議した人物として知られている。近代国家の夜が明けた明治初年に暗殺されたが、そうでなければ大物政治家となったに違いない。その号「小楠...
奈良

落ちてきた龍のしっぽ

ケータイにカメラ機能がついているせいか、テレビで視聴者提供の写真やビデオがよく紹介される。とりわけ先日の竜巻には驚いた。うねるように空に伸びる暗い雲。それはまさに、天に昇る龍の姿であった。今回の龍は厄災をもたらしたが、恵みの雨を降らせもする...
明治

薩軍と戦った人々

自民党の憲法改正案によると「国防軍」が創設されるそうだ。自衛軍だとか自衛隊とか様々に呼んでみるものの、つまりは日本軍なのである。その日本軍の最初の戦いが、日本最後の内戦、西南戦争であった。敵は初代の陸軍大将、西郷隆盛であり、その征討に向かっ...
室町

雁の夫婦愛と平和への願い

時々読めない漢字に出会うことがある。下の写真の「鴈」がそうだ。もっとも、隣の石柱に「雁」とあるからそれだと分かる。この石柱の裏面に「この碑は室町時代文明年間から語り伝えられた水鳥の夫婦愛の物語を記念して建てられた供養塔である」を刻まれている...
江戸前期

秀忠の本陣、御勝山の幻

徳川か豊臣かと問われたら豊臣なのだが、それはおそらく、ないものねだりなのだと思う。一代で築き上げた豊臣の天下は秀吉の死後もろくも崩れ、十数年後にはお家そのものが滅んでしまう。私は空想する。豊臣家に今少し柔軟性があったなら、時代の趨勢を読む力...