明治

新宿とギリシャをつないだ文化人

『怪談』で有名な小泉八雲は外国から来た人で、もとはラフカディオ・ハーンという名前だとは知っていたが、どこの国の人かは考えたことがなかった。熊本や松江に旧居があることは知っているが行ったことはない。東京で八雲ゆかりの地を訪れたのは、東京メトロ...
戦前戦中

終戦前日の大空襲

大阪大空襲の最後は8月14日だったと知らなかった自分を恥じる。14日といえば、御前会議でポツダム宣言の受諾が決定され、連合国側への通告が行われた日である。すっかり戦闘も下火になっていたものと思い込んでいた。受諾の通告は午後11時のことだから...
安土桃山

豊臣家二代目の成長を願う

豊臣秀頼は気になる人物の一人だ。昨年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で太賀が聡明な秀頼を演じていたが、実際その通りだったのだろう。これを徳川の天下に対する脅威とみなした家康が豊臣家を滅ぼすのだが、家康の寿命と秀頼の成長は競争のようなもので...
飛鳥

いにしえの大阪都

先の通常国会で大都市地域特別区設置法が成立し、橋下徹大阪市長の主唱する「大阪都構想」が実現可能になった。実現したとしても「大阪都」という名称の自治体ができるわけではない。「都」はいつまでも首都東京の専有である。しかし嘆くことはない。とっくの...
安土桃山

花も花なれ人も人なれ

グレース・ケリーという女優の映画はよく知らないが、彼女がモナコ大公妃となった華麗な経歴の持ち主だということは知っていた。グレースはGraceと表記するが、ラテン語ではGratia(グラティア)で「神の恩寵」を意味し、洗礼名ではガラシャとなる...
幕末

大坂城の残念さん

今読んでいるのは吉川弘文館の新シリーズ「敗者の日本史」『承久の乱と後鳥羽院』である。どうも私は勝者より敗者に心惹かれるところがあり、このシリーズは実に楽しみにしている。敗者を好むのを下見て暮らす下種な根性と言われたらそれまでだが、歴史を切り...
江戸前期

浮世絵元祖の復権

平成16年は徳川家光の生誕400年ということで埼玉県川越市ではイベントが行われていた。家光は川越地方にたびたび来遊したことがあるそうで、この地とのゆかりが深い。私が訪れた時、川越市立博物館で「仙波東照宮『三十六歌仙額』展」が行われていた。こ...
源平

やがて悲しき藤原成親

大河ドラマがホラーになっている。無表情なおかっぱの赤い集団、禿(かむろ)に取り囲まれるのだ。現実なら間違いなく恐怖だ。平家の悪口など言えたものではない。そうした圧制が反対勢力の不満を高め不穏な動きを惹起し、それをまた平家側が弾圧する。デス・...
江戸後期

食べることのできる幸せ

冷害として今だ忘れられないのは平成5年の大凶作である。うちもスーパーでタイ米を買ったが、炊いても日本米のようにふっくらとならず、食べるのに困ったものだ。おそらくは江戸時代なら飢饉となっていたのではないか。その江戸時代の飢饉のうち、天保の飢饉...
幕末

坂本龍馬と財政を語った男

「万機公論に決すべし」 五箇条の御誓文の有名な文句である。御誓文の草案を作成したのが福井藩の由利公正で、それを修正したのが土佐藩の福岡孝弟であり、最終的に書き上げたのが長州藩の木戸孝允であった。三人の手を経て文案は様々に変更されているのだが...