戦国 V字の大堀切で侵入を阻む 「呰部」は岡山県の難読地名として知られる。呰部郷として平安期の「和名抄」に登場し、中世は山科家領であった。古くから交通の要衝であり、上呰部、下呰部となった現在も、中国自動車道が通過している。この地に巨大な山城があるというので訪ねることにした... 2023.11.02 戦国
飛鳥 古代英賀郡のランドマーク ランドマークとなるのは、遠くからでも視認できる高い建物である。人類史上最も長く世界最高峰だったのはクフ王のピラミッドである。紀元前の大昔から1311年にイングランドのLincoln Cathedralに抜かれるまで、大地から最も高くそびえた... 2023.10.27 飛鳥
安土桃山 常山城の底無井戸と千人岩 「白髪三千丈」という表現がある。三千丈は9000m。髪の毛の長さとして、あり得ない。出典となった唐詩「秋浦歌其十五」でば、「愁いに縁(よ)りて箇(か)くの似(ごと)く長し」と続く。作者李白は、帝室の争いに巻き込まれた不遇の身を、少々ユーモア... 2023.10.23 安土桃山
安土桃山 城跡と富士を楽しみアルプス縦走へ 山梨県は富士山のオーバーツーリズム対策として、登山鉄道の敷設に動き出している。既存の道路に軌道を敷設し、自動車を排除することで排ガスによる環境負荷を軽減するとともに、交通手段を完全予約制の鉄道のみとして来訪者数を抑制する。発想はよいのだが、... 2023.10.19 安土桃山
飛鳥 大国の報復に備えた古代山城 イスラエルがイスラム組織ハマスからの攻撃に対して大規模な報復を行っている。欧米主要国はイスラエルの自衛権を支持しているが、パレスチナへの支援も維持しようとしている。約580万人といわれるパレスチナ難民は、今回報復攻撃を受けたガザ地区をはじめ... 2023.10.15 飛鳥
安土桃山 城跡と国家はいかに記憶されるか ウクライナ紛争に耳目が集まっている間に、未承認国家ナゴルノ・カラバフ共和国がなくなってしまった。国名がアルツァフ共和国に変更されていたことさえ、今回初めて知った。そもそも、どんな争いかも分かっていなかったが、今回の報道で理解できた。キリスト... 2023.10.09 安土桃山
戦後 マージナルな場所には魅力がある 今年も秋祭りの時季になった。岡山にあるうちの地域では「備前太鼓うた」のレコードを大音量でかけていた。さすがに近年は音量を落としているが、秋の風物詩の一つであることは変わらない。「びぜーんーおかーやーまー」と始まる名調子は誰かと思ったら、北島... 2023.10.06 戦後
江戸中期 あってはならない事態の第一報 あってはならない事件が続々と耳に飛び込む昨今である。その第一報は近くの人のスマホから入ってくる。自分でもチェックすればよいのだが、他人の話を聞くだけでも概要をつかむことができる。情報伝達速度は事件の「あってはならない度」に比例する。赤穂市高... 2023.10.03 江戸中期
古墳 みかんのへたになった古墳 ミカンのへたは下向きにして保存するのがよいという。そういえば、下向きに並べられた贈答品を見たことがある。また、ミカンのむきかたにはへそ派、おしり派、和歌山むきなど諸派あるようだが、へたから向くほうが白い筋が取れやすいそうだ。うちにはミカンの... 2023.09.30 古墳
安土桃山 秋風の身にしむ夜半は 追はぎにあふたもしるす旅日記『俳風柳多留』二篇に掲載されている名句である。旅を台無しにしてしまう出来事も、川柳にするとほのぼのと聞こえる。嫌なことは笑いに変え、湧く旅情は歌に詠んだ。文武に長けた細川藤孝(幽斎)も旅日記『九州道の記』を残して... 2023.09.27 安土桃山