鎌倉

過去には天然痘、未来には…

1980年にWHOが天然痘の根絶を宣言したことは、新聞のトップ記事だったと記憶している。一つの歴史が終わったんだなと感慨深く思ったものだ。つらつら古きをたづぬるに、本朝では藤原四兄弟、遠く異朝をとぶらへばルイ15世など、天然痘で命を落とした...
室町

リサイクルで生まれたお地蔵様

リサイクルの対象は、古紙や廃プラスチックだけではない。石材だって限りある貴重な資源だ。よく使われる花崗岩は深成岩であり、火山の噴火口から流れ出た溶岩が固まってできるのではなく、地中深く長い時間をかけてできるわけだ。そこで、不要となった石材を...
江戸後期

四方先生、大山を吟ず

物事に長所、短所はつきものだが、長所なり都合の良いところを組み合わせると、けっこう優れものになる。このところ急成長しているタブレットは、ノートPCとスマホのいいとこどりスペシャルだ。江戸時代中期に盛んだった儒学の一派に折衷学派がある。古学、...
古墳

神様の飛行船

我が国の超古代史ファンの間でけっこう知られているのが、ニギハヤヒノミコトがUFOに乗って舞い降りてきたという話だ。古代宇宙人来訪説である。ンなアホなと一笑に付さずに、『先代旧事本紀』巻第五「天孫本紀」(経済雑誌社、国史大系巻7、明31)の一...
平安

桜の華やかさと松のめでたさ

極楽の象徴は蓮の花だが、満開の桜に比べたら地味に思える。泥中から清らかな大輪を開く蓮花は、それはそれで美しい。ただし、ソメイヨシノがこれほどに広がった現代にあっては、花見をして酒を呷り、周囲の客の幸せそうな姿を見ると、地上の楽園はここであっ...
平安

新築の城の名は「いまんじょ」

大河ドラマ『風と雲と虹と』での興世王(おきよおう)役を名優・米倉斉加年が演じた。小学生だったのでよく憶えていないのだが、舌を噛み切って最期を遂げたことだけは強烈な印象となって残った。興世王、それにしても何者だ。皇族のようだが系譜が分からない...
平安

関東に来た藤原純友

平将門と藤原純友は同じ時期に都の東西で反乱を起こした。両者は共謀したと考えるのは自然なことだ。室町時代の成立と言われる『将門純友東西軍記』(集文館、日本歴史文庫、M44)は、次のように記している。然るに同年(承平六年)八月十九日、相馬将門藤...
大正

小さな明治神宮

大きな公園に慣れていなくて、代々木公園を歩いても歩いても目的地にたどり着けず、約束の時間が迫っていて大変に焦ったことを憶えている。帰り道では余裕があったので明治神宮を拝んだのだが、その境内の広大さは強烈な印象となって残った。明治神宮。御祭神...
弥生以前

幻の「郷州の発見」

「岩宿の発見」は日本考古学史に輝く金字塔である。昭和24年に相沢忠洋は関東ローム層の中から黒曜石の石槍を見付けた。関東ロームは1万年以上も前に火山灰が降り積もってできた地層であり、そんな環境には人は住めないと思われていた。そこに石器はあった...
江戸後期

先生の墓石いよいよ小なり

つくばみらい市という平成の大合併で誕生した自治体がある。ひらがなで6文字の雰囲気重視の珍しい市名である。この市の商工会が毎年10月に開催する商工祭では「林蔵鍋」という大鍋料理がある。味噌ベースで豚肉や鮭のほか野菜たっぷりのおいしい鍋だそうだ...