幕末 鳥ヶ乢で鳴いたコケコーロー ココリコはお笑いコンビかと思ったら、ニワトリの鳴き声であった。フランスではCo Co Ricoと朝を告げているのだとか。我が国でもコケコッコーとなくようになったのは近代であって、古代から中世にかけてはカケロ、近世にはトーテンコーと鳴いていた... 2024.04.26 幕末
安土桃山 宍粟を守った宇野氏の支城 播磨北西部の宍粟郡を支配した宇野一族。宇野政頼はあろうことか羽柴秀吉に敵対するのである。後世から見れば選択を誤ったのだが、当時の毛利氏は強大であり、これと敵対するリスクのほうが大きかったのだろう。過去の記事「進退窮まった武将の最期」で紹介し... 2024.04.17 安土桃山
江戸後期 江戸時代の道の駅、一里堂 今の長さ単位は地球に由来しているが、昔の単位は身体に基づいていたという。尺は親指と人差し指を尺取り虫の動きで2回分。両手を広げたら尋。足の長さはフィート。洋の東西を問わず、身体感覚が分かりやすいのだ。では「里」とは何だろうか。約4㎞、歩いて... 2024.03.29 江戸後期
江戸後期 お地蔵さまが見守った住友の鉄山 中国山地は近代製鉄以前、日本一の鉄生産量を誇っていたという。その中国山地の東端は、岡山県最高峰の後山とも丹波高地とも言われている。本日は後山近くにある兵庫県の鉄山を訪ねたのでレポートする。宍粟市千種町岩野辺(いわのべ)に市指定史跡の「荒尾鉄... 2024.03.26 江戸後期
古墳 桜樹に抱かれた破壊古墳 春に誘われたわけじゃないというが、春に誘われたら断り切れるわけなかろう。晴れた空、柔らかい大気、そして満開の桜。もう、考える前に身体が動いてしまう。書を捨てよ、外へ出よう。桜の樹の下には屍体が埋まっていた。これは信じていいことなんだよ。なぜ... 2024.03.22 古墳
奈良 修行したのは鑑真か玄昉か 宮崎県日向市には「クルスの海」という奇観がある。九州だけにクルスと名付けたのは見事だ。ただし、切支丹時代から知られていたわけではなく、21世になって観光開発が進んだようだ。私たちは直交する二本の線を十字架に見立てる傾向がある。本日紹介する岩... 2024.03.19 奈良
大正 祝・誕生寺土地改良事業開始百年 今は面倒になってしまったが、珈琲をサイフォン式で淹れていた頃がある。理科の実験をしているようなワクワク感があった。サイフォンの原理とはこういうことか、と得心していたが、実のところ全く違っていた。岡山県久米郡久米南町北庄(きたしょう)に「神谷... 2024.03.17 大正
戦国 深い堀切でも鳥は越える 高く飛ぶ鳥が山を越え、向こうへ行ってしまった。この印象的な光景は、山を見るたびに思い起こされ、人々はその山を鳥越山と呼ぶようになった。全国に鳥越山はいくつあるのだろう。本日は美作南部の鳥越山に山城を訪ねたレポートをお届けする。岡山県久米郡美... 2024.03.16 戦国
江戸中期 義民四人衆による社会正義の実現 義民はよい人で騒動は悪いことだ。義民が起こす行動は騒動にあらずして義挙である。騒ぎで秩序が乱されたと思っているのは為政者であり、民衆にとっては社会正義の実現に立ち上がった恩人である。本日は義民ゆかりの地を訪ねたのでレポートする。総社市新本に... 2024.03.15 江戸中期
戦国 長大な竪堀で横移動を遮断する 堀切なら猿掛城、連続堀切なら高屋城、土塁なら伊勢畑城、井戸なら金川城、畝状竪堀群なら篠向城、横堀なら淡相城、技巧的な構造なら黒山城。吉備に名城数あれど、竪堀ならこの城に並ぶものはなかろう。岡山市北区建部町土師方(はじかた)に「土師方城跡」が... 2024.03.06 戦国