鎌倉 曾我兄弟の墓とてありとぞ 『曾我物語』が女性によって伝承されたのは、男たちの勇猛な戦いぶりではなく、夫や子ども、恋人を失う女たちの悲哀が主題になっているからだという。本ブログでは「雨となった虎の涙」で広島県内にある虎御前ゆかりの地を紹介し、「会者定離の前半生、信仰に... 2025.08.21 鎌倉
鎌倉 心はいつも春かな 我が国の三大廻国伝説は花山法皇、北条時頼、そして水戸黄門だろう。花山法皇の聖蹟は西国三十三所となり、水戸黄門のロケ地は全国にある。鎌倉幕府第5代執権北条時頼の足跡は最明寺となった。これまで岡山市中区湯迫の最明院、姫路市野里大日町の大日山最明... 2025.07.28 鎌倉
鎌倉 十三重石塔が伝える慈悲の心 新ローマ教皇にレオ14世(第267代)が選出された。これまで13人のレオ様がいらしたのだが、世界史に名高いのは大教皇レオ1世Leo Magnus(第45代)であろう。フン族の大王アッティラと会見し、そのローマ侵攻を防いだのである。レオ2世(... 2025.05.12 鎌倉
鎌倉 嗚呼、文永の役750年! 大東亜戦争が「自存自衞ノ爲」というのは詭弁であり、戦争の動機としては「元寇」にこそ相応しい。今年は最初の派兵から750年ということで、九州国立博物館で特集展示「モンゴル襲来の痕跡を探る」が開催されている。北条時宗の花押のある関東御教書(文永... 2024.12.01 鎌倉
鎌倉 受験の神様!那須与一 墓の名がバス停になっているのは全国的にも珍しいだろう。「那須与一の墓入口」と「那須一族公慕」である。「那須与一の墓入口」は北振バスの井原~美星支所線にある。平日は1日6本運行している。「那須一族公墓」は井原あいあいバスのぶどうの里線にあり、... 2024.10.18 鎌倉
鎌倉 備中松山城跡縦走記 臥牛山は母との思い出の場所である。それはまだ特急やくもが気動車だったころ、私が備中松山城を見に行きたいと言ったらしい。お城を目指して臥牛山を登っていると、おやつの入った私のカバンを何者かが引っ張る。サルだ。「なんもないよ」と説得を試みるも、... 2024.06.01 鎌倉
鎌倉 禅師が己の姿を凝視した寺 政教分離と言いながら政治と宗教がスキャンダラスで密な関係にあるのは、民主主義の本質によるものだろう。自らが信頼する者に政治を託すことと、自分を導いてくれる先師に心を寄せることは、はっきり言って同じ心性である。権威を必要とするのも共通している... 2024.01.02 鎌倉
鎌倉 偉大な帝王の幻の旅路 今度合戦不起於叡慮、謀臣等所申行也、於今者、任申請可被宣下、於洛中不可及狼唳之由、可下知東士者、このたびの合戦は私の考えで起きたのではなく、はかりごとをめぐらす悪い奴らが言い出して実行したものだ。今においては、幕府の申し出に従い、宣旨をくだ... 2023.03.12 鎌倉
鎌倉 謎の後鳥羽上皇若皇子 ついに大河『鎌倉殿の13人』が終わってしまった。家康が『吾妻鏡』を読んでいるという冒頭からエンターテイメント満載のファイナルだった。戦いに敗れた後鳥羽上皇(尾上松也)は頭を丸め、その頭を文覚上人(市川猿之助)にかじられてから隠岐へと向かった... 2022.12.18 鎌倉
鎌倉 鎌倉将軍候補の波瀾万丈伝 明日、大河『鎌倉殿の13人』が全48話の最終回を迎える。『吾妻鏡』などの史料をもとに、忠実あるいはかなりデフォルメして史実を再現しており、とても楽しませてもらった。三代将軍実朝の暗殺後、上皇は鎌倉が以前から望んでいた親王下向について「雅成親... 2022.12.17 鎌倉