特集 昭和南海地震の記憶を訪ねて(旧由岐町・上) 今夏は、豪雨に台風、地震と災害が相次いだ。倉敷市真備町の水害では復旧作業のボランティアに参加させてもらったが、聞くのと見るのと、映像とリアルとでは、印象が大きく異なるのを実感した。その家は中二階の屋根瓦5枚目くらいまで浸水した痕跡があったが... 2018.09.20 特集
特集 功名の裏にあったスキャンダル(藤戸・下) 首相夫人を全力でサポートしたノンキャリア官僚がイタリア大使館の1等書記官にご栄転になった。国会で鉄壁のゼロ回答を貫いた理財局長は国税庁長官にご昇任になった。安倍政権への忠義を尽くした者には、よいポストが与えられる。これを歴史的分野では「御恩... 2017.10.07 特集
特集 日本初!馬の渡海作戦(藤戸・中) ハンニバルによる象のアルプス越えは、ローマを大混乱に陥れた。第二次ポエニ戦争、紀元前218年のことである。それから1400年を経て、馬が海を渡って敵を急襲した。このことは次のように語られた。『平家物語』巻第十「藤戸」より昔より今にいたるまで... 2017.10.05 特集
特集 地味な指揮官と勇敢な部下(藤戸・上) リーダーとして組織を統率するのは簡単なことではない。民進党の前原さんは、先に離党した細野さんの後を追い「名を捨てて実を取る」と希望への合流を決断したものの、これが大英断だったのか大誤算だったのか、近いうちに明らかになるだろう。源頼朝の弟範頼... 2017.10.02 特集
特集 やがて空しく成りにけるかな(崇徳院その五) 上田三四二は読売文学賞を受賞した『この世この生』で、西行は「地上一寸」浮き上がっている、と評した。花月にあこがれる西行の心が、その身を浮かせているというのだ。なかなか言い得て妙だと思う。その西行が、怨霊と化した崇徳上皇の魂を鎮めに向かった。... 2017.07.22 特集
特集 崇徳天皇弑逆事件(崇徳院番外編) 国王や皇帝の暗殺や自害は、歴史上珍しいことではない。中国史など、そのような話ばかり目につく。我が国でも、あってはならないことだが少しある。安康天皇と崇峻天皇が暗殺され、弘文天皇と安徳天皇が自害している。土御門上皇が自害したという伝説は「土御... 2017.07.18 特集
特集 血染めの石と降りてくる煙(崇徳院その四) 日本三大怨霊とは、菅原道真、平将門に崇徳天皇を指す。このうち「憤死」と形容される壮絶な最期を迎えたのは、崇徳天皇である。その様子については「身は松山に音をのみぞなく」の冒頭で紹介した。本日は亡くなった直後から起きる怪異譚である。坂出市西庄町... 2017.07.16 特集
特集 この里過ぎよ山ほととぎす(崇徳院その三) 先日の九州北部豪雨で大きな被害が出た朝倉市に遊びに行ったのは4年前の夏だ。筑後川の美しい流れをよく覚えている。その折の取材をもとに書いたのが「百済救援戦争の大本営」である。この記事の中に「木の丸御殿」という史跡が登場するが、これは中大兄皇子... 2017.07.15 特集
特集 天の羽衣なづるとぞ見る(崇徳院その二) 流人が現地の娘と懇ろになるのは珍しくない。八丈島の宇喜多秀家も、伊豆蛭ヶ小島の源頼朝もそうだ。保元元年(1156)に讃岐へ流された崇徳上皇もまた然り。本日は上皇の配流生活前半の物語である。坂出市林田町に「雲井御所跡」がある。立派な玉垣がめぐ... 2017.07.13 特集
特集 身は松山に音をのみぞなく(崇徳院その一) 『保元物語』によると、乱に敗れた崇徳上皇は「生きながら天狗の姿にならせたまひける」という。その姿とは…。巻三「新院御経沈附崩御の事」より柿の御衣の煤けたるに、長頭巾を巻きて、御身の血を出して、大乗経の奥に御誓状を遊ばして、千尋の底へ沈め給ふ... 2017.07.12 特集